午後7時ごろの東京都内の様子です。東京スカイツリーが映っています。
スマートフォンやカメラを皆さんが向けていた先にあるのは満月です。今年は8年ぶりに中秋の名月が満月と重なり日本の多くの地域で満月を楽しむことができました。
この月に向けて来年、世界で初めて民間の探査機を打ち上げるという計画が進んでいます。
開発したのはたった1人の日本人エンジニアでした。
株式会社ダイモン
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東京・池袋にあるイベントスペース「SKY CIRCUS サンシャイン60展望台」。
お客様が操作をしていたのは小さなロボットです。
日本のベンチャーが開発した月面探査車「YAOKI」。水資源の調査や洞窟探検などを想定して設計されています。
大きな車輪とカメラでできたシンプルなデザインですが、重心を調整することで何度ひっくり返ってもすぐに起き上がれるように工夫されています。
YAOKIという名前は七転び八起きから付けられました。
こういう感じで月に行くんだと初めて知った。すごい。
実はこのYAOKI、アメリカのNASA(アメリカ航空宇宙局)が手掛けるプロジェクトの参加が決まっています。
来年初頭には実際に月に上陸する予定で、これは民間の月面探査車としては世界初の快挙です。
その快挙を成し遂げようとしているのが中島紳一郎さん。
設計から開発までほぼ一人で手掛け、8年間かけてYAOKIを完成させました。
実用化にあたって一番こだわったのが探査機の重さです。
重さは498グラム。500グラムを切っている。
月面探査をやっている他社は4輪や6輪。重量が5キログラム程度。
10分の1のコストで月面探査が実現できる。事業も有利に展開する。
月に物を運ぶには1キログラムあたりおよそ1億円かかるともいわれていて軽量化を徹底することで他社との差別化を図っているのです。
中島さんは来年初頭以降、打ち上げる探査機の数を増やし、ビジネスとして成立させたいといいます。
2024年には100機打ち上げを予定。
100機でもこの軽さであれば十分に実現可能。
小型軽量技術が生かされるのが日本の一つの強み。
日本が新しい月面都市開発の市場でメジャーなところを取っていく。