こちらをご覧ください。
東京の新宿駅西口から出る都営バスの以前の時刻表と今年度の時刻表です。
よく見比べてみると午前・午後ともに1時間の便数が1本~2本ずつ減っています。
全体でも2割近く便数が減っています。
このように利用者が減っているわけでもないのに路線バスが減便されるケースが相次いでいます。
その背景にあるのが運転手などの人手不足です。
こうした路線バスを危機から救うかもしれない取り組みが2月12日から始まりました。
東京都交通局
[blogcard url="https://www.kotsu.metro.tokyo.jp/"]
2月12日、夕方の東京・池袋駅前。
飛沢圭一記者、
池袋から浅草行きの都営バスの乗り場です。ご覧のように利用客は少なくないのですが本数が減っているとのことです。
都営バスは去年4月、130系統ある路線バスのうち36で便数を減らしました。
利用客は、
混んでいると思う。最近。
仕方ない。バス運転手も人手不足が深刻。
渋滞の増加や利用者の高齢化などにより1本のバスの運行にかかる時間は増加。
ダイヤ通り、同じ本数のバスを走らせるには運転手が足りないといいます。
関西で路線バスを運行する京阪バスも運転手などの不足で京都市からの受託を19年度末で取りやめる方針です。
SBドライブ株式会社
[blogcard url="https://www.softbank.jp/drive/"]
こうした事態が進む中、2月12日から都内で始まったのが都とソフトバンクグループのSBドライブなどによる自動運転の実証実験。
実験ルートは多摩ニュータウンのうち、鉄道の駅からも離れた地区の1.4キロです。
新たにバス停を2ヶ所設け、団地内の建物を巡るように走ります。
車体に取り付けられたセンサーやGPSで周辺の状況を確認します。
さらに今回使用しているのがこちらの磁気マーカー。
道路に一定間隔で埋め込み、バスの位置をより正確に把握します。
SBドライブの佐治友基社長は、
一定の間隔で埋め込むことで位置をより正確に知ることができるので安定して走れる効果がある。
緊急時の対応のため運転手はいますが、ハンドルやブレーキなどは自動操作です。
横断歩道では…
人が渡ったので自動で止まりました。
人が渡ったことを確認してから、また走り出しました。
車内にも人の目の代わりのカメラが。
転倒などの事故を防ぐため、画像はAIが解析し状態を確認しています。
バスが動いているときに車内を歩くと、
危ないですので走行中の立ち上がりや移動はご遠慮ください。
多摩ニュータウン
高齢化が進む多摩ニュータウン。
団地の周辺は起伏も激しく高齢者の足の確保は切実な課題です。
ここのバスは団地の中まで入らない。大変。
いろいろなところを走ってくれたら助かる人も多いのでは。
神奈川中央交通株式会社
[blogcard url="http://www.kanachu.co.jp/"]
さらに運転手不足に悩むバス業界からも、その救世主としての期待がかかります。
神奈川中央交通の小川正人さんは、
すべて運転手が行ってきた運転操作の負担が軽減できれば運転手の門戸が広がる。