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[WBS]デサントvs伊藤忠!対立激化の背景!

ワールドビジネスサテライト(WBS)

メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手が愛用しているスポーツブランドがデサントです。

このデサントは自社ブランドだけでなく、ほかにも数多くのスポーツブランドを持つ日本の老舗スポーツメーカーです。

2月5日、東京にオープンする旗艦店を公開したデサントですが、いま筆頭株主の伊藤忠によるTOB(株式公開買い付け)に揺れています。

株式会社デサント

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星佑紀記者、

東京・渋谷区の明治通り沿いに明日、スポーツ用品大手のデサントが旗艦店をオープンさせます。

3フロアに渡って展開される店内ではトレーニングウェアをはじめ、デサントブランドの商品がズラリと並びます。

2020年の東京オリンピック・パラリンピックを前にブランドの存在感をアピールします。

ところがオープンに先駆けて開かれた会見で開口一番飛び出したのは…

デサントジャパンの小川典利大常務執行役員は、

皆さんがここに来ているのも店のオープンだけではなく、何か気になる点を持っているのかなと思っていますが、私の方から何か期待する言葉が出るということは諦めてください。

伊藤忠商事株式会社

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実はいまデサントが大きく揺れています。

事の発端は先週、伊藤忠が小会社を通じてデサントに対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表したのです。

伊藤忠は現在、デサント株を30.4%所有する筆頭株主ですが、TOBによって最大40%まで出資比率を上げる予定です。

買い増しを成功させ、デサントの経営で重要事項を決める際に伊藤忠が拒否権を持つことが狙いです。

伊藤忠は2月5日の決算会見でデサント株を買い増す理由についてこう述べました。

伊藤忠商事の鉢村剛CFOは、

今まで株主に対する説明責任を果たすようデサントの経営陣に求めていたが、いただいた答えが抽象的で具体性に欠ける対応だった。

伊藤忠はTOB成功後に経営陣の刷新を求める考えです。

一方のデサントは、伊藤忠からのTOBに関して、

何らの連絡もなく、また事前協議の機会も無いまま一方的に行われたものです。

と反発。

ただ、このままでは敵対的TOBに発展する事態になりかねません。

われわれからの意見表明は2月14日までにしっかりと出す。

それまでは静観してくださいますよう、よろしくお願いします。

ゼビオホールディングス株式会社

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訪れたのは大型スポーツ用品店「スーパースポーツゼビオ ビバモールさいたま副都心店」。

相内優香キャスター、

スポーツ専門店に来ています。デサントが展開するブランド、どんな物があるんでしょうか。

デサントは自社ブランド以外に海外のスポーツブランドも展開していて合わせて14のブランドを持っています。

「デサントの特徴は?」

スポーツブランドで1番というカテゴリーは少ないが2番手、3番手で継続して売り上げが伸びているブランド。

売り場ではエンゼルスの大谷選手も着ているというスポーツウェアが存在感を示していました。

さらに競泳用水着では北島康介さんが現役時代に着用していたアリーナが人気です。

ゴルフ用品売り場に行くと、

こちらレディースのルコックゴルフの売り場です。人気があるというだけあって売り場面積広く取っていますね。

ルコック以外にデサントは5つのゴルフウェアブランドを持っていて根強い人気を誇っています。

経営危機

幅広いブランドを持つデサントですがこれまで2度の危機に見舞われています。

1984年にはマンシングウェアの在庫を多く抱え経営難に陥りました。

さらに1998年、ドイツのスポーツメーカー、アディダスが日本に進出するにあたりライセンス契約が打ち切られます。

デサントにとって当時の売上げの4割を占めていたため、2度目の経営危機に。

この2度の危機を救っていたのが伊藤忠でした。

伊藤忠は資本関係を強化し、物流や生産面でバックアップ。

その後の成長を支えてきました。

その伊藤忠がいまデサントの経営に大きな懸念を抱いているのが、韓国事業への過度な依存。

デサントの前期の売上高は1,411億円で、そのうち韓国での売り上げが719億円。実に半分以上を占めているのです。

韓国事業に関しては一本足打法のような形で収益の体制を支えているのが私たちの認識。

私どものサポートを踏まえて、デサントの経営方針が変わっていけば十分な伸びしろはあると思う。

ロングダウンが人気!デサント韓国依存のリスク!

韓国最大の繁華街、明洞。

この一角にあるのがデサントの韓国最大級の旗艦店です。

一番の人気商品がロングダウン。

価格は42万9,000ウォン。日本円でおよそ4万2,900円です。

これ、かわいいわね。

ユナが着たモデルもこれですか?

韓国の人気アイドルグループ「少女時代」のメンバー、ユナさんが一昨年、デサントのロングダウンを着ていたことからその人気に火が付きました。

みんな一着ずつ買っている。10人中7~8人は買っていると思う。

街でおしゃれな若者たちに聞いてみました。

デサントはどこの国のブランドだと思いますか?

「デサントはどこの国のブランド?」

韓国じゃないんですか?

韓国。

「実は日本のブランド。」

本当?知らなかった。

日本なの?

日本のブランドだと聞いてダウンを脱ぐ男性も…

50人に聞いたところ、半数が韓国のブランドと答える結果に。

日本のブランドだと知っていたのはわずか4人でした。

元徴用工訴訟の問題など反日リスクが高まる中、韓国に依存するリスクをデサント側はどう見ているのでしょうか?

現時点でわれわれの事業において反日とか、反韓とか、一切感じていない。

今後、何が起こるかということに関して私からは一切言及はしかねる。

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