[WBS] 携帯乗り換えで「40万円還元」!キャッシュバックが復活!?

ワールドビジネスサテライト(WBS)

携帯電話の料金は安くなるのでしょうか?

政府は今から3年前、携帯電話会社に対し、他社からの乗り換えを促す端末代実質0円やキャッシュバックを禁止するように指導しました。

これは端末を含まない通信料金での競争を促し安くするためでした。

しかし、ここに来て再び多くの店で大盤振る舞いのキャッシュバックが始まっています。

これは一体何故なのでしょうか?

株式会社ダ・カーポ

群馬県高崎市の携帯電話の販売代理店「スーパー ダ・カーポ。

土曜日、店は大勢のお客様で賑わっていました。

対応する店員の手には札束が・・・

これだけキャッシュバックになった。39万6,000円。

お客様が集まる理由はキャッシュバック。

この男性は家族4人でドコモからauに乗り換えました。

ドコモに支払った違約金などを差し引いても30万円以上が手元に残るといいます。

これ以上ない。うれしいです。

次々とお客様が現金を受け取ります。

8,000円と、もう1件も8,000円入れさせていただきます。

お年玉?

こちらの男性、家族4人でワイモバイルからソフトバンクに乗り換えます。

iPhone8を48ヶ月払いの、いわゆる4年縛りなどで契約。

およそ40万円のキャッシュバックを受け取ることができます。

「乗り換えの需要なポイントは?」

やはりキャッシュバック。

昔はドコモを長年使っていたが、安くなるというのもないし。

キャッシュバックがあるときに他社に乗り換えたほうが得。

「高額キャッシュバック」「実質ゼロ円」

高額のキャッシュバックや実質ゼロ円での販売は実際の料金が分かりにくくなるとして3年前から禁止になっていたはずですが・・・なぜ行われていたのでしょうか?

ダ・カーポの田中房彦社長は、

総務省のガイドラインの中に販売代理店独自のキャッシュバックや価格を規制するものではないとなっている。

実は携帯電話会社が直接端末を実質ゼロ円で販売することや高額なキャッシュバックを行うことは禁止されていますが、販売代理店が独自に行うことは規制されていません。

チラシには当店独自のイベントと書かれています。

では、こうした取り組みの資金はどこら出るのか?

あくまで何台販売していくらとか、そういう奨励金ですね。

「キャッシュバックなど販売促進できるようなバックアップ、インセンティブの額は増やしてきている?この年度末にかけては?」

そうですね、原則的に増やしている。

奨励金はドコモはそう変わらない。auとソフトバンクは増えている。

法改正

大盤振る舞いのキャッシュバックが行われているもう一つの理由は政府が法律の改正を目指しているためです。

改正後は端末代金と通信料金が分離される見通しです。

つまり端末の購入を条件にした通信料金のセット割引などが禁止されます。

各社の料金プランを比べやすくすることで通信料金が下がると期待されているのです。

さらに携帯電話の販売代理店も届け出制となり、総務省の規制が強まって高額のキャッシュバックはできなくなる可能性があります。

3月4月になると端末本体と基本料金の分離の施策が報道される。

そうすると一気に駆け込みになる。

やはり他社からの乗り換え客(MNP)が欲しいから、このまま放っておけば金額もエスカレートするのではないか。

通信料金

今年10月には消費税率の引き上げが予定されています。

政府はセット割引を禁止して通信料金が下がるような競争をさせようとしているのです。

菅官房長官は、

低廉で分かりやすい料金・サービス実現のため、事業者の競争がしっかりと働く環境を整備。

このことが極めて重要だ。

できる限り早く提供したい。

政府の目論見通り、通信料金は下がるのでしょうか?

WBSの取材に対し最大手のドコモは、4月以降に現行より2~4割の値下げとなる新しい料金プランを発表予定。

お客様への還元は年間で最大4,000億円規模を見込んでいると回答。

KDDIは2年前に新しい料金プランによって今年3月までに3,800億円を超える顧客還元をしている。

今後もニーズや競争環境を踏まえお客様への還元を進めていくとしています。

そしてソフトバンクは・・・

ソフトバンクの宮内謙社長は、

他社がどういう値段で出てくるかわからないが、他社が何らかの形で低価格で出したら、われわれはワイモバイルで対応させる。

大容量は「ソフトバンク」、低価格は「ワイモバイル」で対応する。

通信料金をめぐっては3社ともさまざまな取り組みを行っているとしています。

しかし、専門家は携帯電話の料金の引き下げは政府の狙い通りには進まない可能性を指摘します。

ITジャーナリストの石川温氏は、

そこ(料金引き下げ)は携帯電話会社にとって生命線なので難しいと思う。

携帯電話会社としては利益を追求するので、できれば1人当たりの利用者から今と同じだけの料金を回収したい。

一時的に料金が下がったとしても、じわじわと上がって最終的には1人7,000~8,000円というような料金を支払うと思う。

また政府の狙いには矛盾があるといいます。

「競争を促進させる」一方で「長期利用者を優遇しなさい」という政策。

「長期利用者を優遇」という政策を出したら、それでは誰もやめないとなる。

結果それでは競争が起きない。

利用者の流動性を上げる取り組みがもっと必要だと思う。