今月決算発表があった3社の営業利益です。いずれもコロナ禍で大きく業績を伸ばしました。
そのけん引役となった事業を見てみるとヤマハ発動機は小型ボートなどのマリン事業。
続いてアルペンはゴルフ関連。
そしてスノーピークはキャンプなどで使うアウトドア用品となり、3密を回避できるレジャー関連が好調でした。
そして今、この勢いをコロナ後につなげるための次の一手が着々と進んでいます。その現場を取材しました。
株式会社アルペン
[blogcard url="https://store.alpen-group.jp/"]
スポーツ用品店のアルペンが8月26日にオープンする新たなゴルフ専門店「初心者専用ゴルフ5 新宿フラッグス店」。
初心者向けのゴルフショップということですが店内の中心部には広々としたパターコーナーが設けられています。
"日本一ゴルフがはじめやすいゴルフショップ"がコンセプトなこの店。
試し打ちができるスペースではクラブの握り方や構え、打ち方などを教えてくれます。
ゴルフ初心者の田中キャスター、カメラやセンサーでスイングのスピードや飛距離などを計測して床に表示。それを基に専門のスタッフが自分に合ったクラブをすすめてくれます。
スイングスピードとしては女性用クラブの軽いもので打ったが、これぐらい軽い方がスイングしやすい。
さらに…
こちらの店舗にはこれからゴルフを始めるという方に向けた相談カウンターが設けられています。
ほかにも初心者向けのゴルフデビューツアーを予定しているほか、2,000円から借りることのできるレンタルクラブも。
「なぜ今、初心者専用の店を開業するのか?」
アルペンの水野敦之社長。
密を避けて楽しめるレジャーとしてゴルフが非常に注目されている。
既存の店だけでは捉えきれないお客様がマーケットに存在している。
コロナ禍での運動不足の解消が目的などで若い世代を中心にゴルフを始める人が増加。
アルペンの今年6月までの1年間の決算ではゴルフ関連の売上は18%伸びています。
新しいお客様がゴルフを始めているので、海外旅行が正常化して海外にいったとき、楽しみ方の一つにゴルフの選択肢が加わる。
少しでも取り逃がさないようにこの波を捉えていきたい。
3密を回避できるレジャーで業績を延ばす企業はこちらにも・・
キャンプなどのアウトドア用品を展開するスノーピークです。
今売れているのは…
スノーピークの昭島アウトドアヴィレッジ店、杉山亮一店長。
エントリー(入門)パック。テントとタープがセットになった商品。
日よけになるタープと呼ばれるものとテントのセットです。初心者向けで価格は5万5,000円ほど。
この店では1日に8セット売れることもあるそうです。
今までよりも圧倒的に増えている。
コロナ禍の今、密を回避できるレジャーとしてキャンプを新たに始める人が増えています。
始めたのは去年の年末ぐらいから。
コロナの影響であちこち行けないので。
こうした需要をつかみ、スノーピークの今年6月までの上半期の売上はコロナ前の2年前と比べて70%も増加。
株価も右肩上がりで時価総額は8月中旬に一時1,000億円を突破しました。
そして新たな傾向も…
こうしたいすや食卓で使うタンブラーなどをキャンプだけでなく家でも使うというお客様が増えているといいます。
スノーピークの山井梨沙社長。
在宅中にテーブル・いすをわれわれの製品で代用してワークスペース(作業場)を確保する人やベランダでバーベキューなど、キャンプ気分を家でも味わう人が増えた。
さらにスノーピークはコロナ後を見据えた取り組みも進めています。
それは企業のオフィスにテントやテーブル、いすといったアウトドア製品を導入するビジネスです。
アウトドアで感じられる心地良い空間を再現し、社員のモチベーション向上や働き方改革につなげる狙いがあります。
人が生活する一週間7日のうち5日間は都市生活をしている。
都市生活にこそ自然志向のライフスタイル、ライフバリューを提供するべきではないか。
事業規模も拡大していけると見込んでいる。