東急電鉄の路線の一部ですが、品川区の五反田と大田区の蒲田を結ぶ池上線を東急電鉄は10月9日、1日無料で乗り放題にしました。

首都圏の鉄道会社では初の取り組みです。
タダにしてまで人を集めたいワケとは?

東京急行電鉄株式会社
今年、開通90周年の東急池上線。

10月9日は「東急の日」であることから1日無料で乗り放題にしました。

ちなみに沿線の長さも10.9キロ。東急です。

3両編成で通勤や通学など地元の人の足として親しまれています。
しかし、
「池上線乗ったことある?」
ないんだよ。

実は東急電鉄の調査の中で池上線の認知度は最低。東横線や田園都市線の認知度は約75%あるのに対し、池上線はわずか約54%です。

東急電鉄の沿線企画課長の平江良成さんは、
まずは電車と無料にして知ってもらい、来てもらいたい。

大田区と品川区は正直言って高齢化がどんどん始まっている地区。

危機感があってこれを始めた。

思い切って無料にしたことで大賑わい。
戸越銀座商店街
駅前の戸越銀座商店街も人で溢れかえりました。

こんなに人がいたことないよ。天と地がひっくり返ったみたい。

後藤蒲鉾店
こちらの蒲鉾店には長い行列が。

おでんの具をコロッケにした「おでんコロッケ(70円)」が売りです。

美味しいです。

「何個食べる?」
10個。

この店は今回のイベントのために無料のコロッケを300個用意したものの昼前にはなくなってしまったといいます。

生活名所
さらに東急電鉄は池上線ならではの生活を感じられる場所を「生活名所」としてピックアップ。

そうした名所を周るツアーも実施しました。
まず向かった先は創業45年の老舗洋食店「洋食ふじかわ」。

おいしい。

さらに銭湯「明神湯」も生活名所のひとつ。破風という神社や城などで見られる伝統的な造りの建物です。


写真を撮っていると銭湯の店主が、
ご覧になりますか?

なんと急遽、中を見せてくれることに。
男湯と比べると華やかな気がする。

これはいいね。

すごい、いい絵。

風呂場の壁には鮮やかな富士山が描かれています。

屋根がかっこいい。

築60年、創業当時のまま人々の生活に根付いた建物をゆっくり見学しました。

こうした取り組みで池上線での暮らしをイメージさせるのが東急電鉄の狙いです。
板橋区在住の家族は、
商店街があるところは魅力があるので、ちょっと住んでみたいと思う。

東急電鉄の沿線企画課長の平江良成さんは、
「観光名所」だけだと他の路線に勝てないと思う。

池上線のいいところをもっと出すには「生活名所」をアピールしていくことが重要だと思っている。

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