不動産大手の三菱地所は仕事始めの1月4日、本社のオフィスを移転しました。
これまで手掛けてきたオフィス作りのノウハウと顧客からも声をもとに理想のオフィスを作り上げたといいます。
一体、どんなオフィスなのでしょうか?
三菱地所株式会社
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1月4日、三菱地所が引っ越してきた新オフィス。
明日からの営業を控え引っ越してきたばかりの社員が片付けに追われていました。
以前のオフィスは部署ごとに区切られた空間で合計7フロアに分かれていましたが、新オフィスは3階から6階の4フロアに集約。部署間の仕切りや壁のない空間にしました。
社員の女性は、
開放感があってデザイン性もあってわくわくする。
さらにオフィスの内部にフロアの間を行き来できる内部階段を設置。横だけでなく縦の移動もしやすくしました。
コミュニケーション
今回、最もこだわったのがコミュニケーションを生む空間づくりです。
そのひとつが机の高さ。
通常の机と比べて30センチほど高い机を一部に導入。
一体、何が変わるのでしょうか?
ファシリティマネジメント室長の竹本晋さんは、
高いテーブルで座っている人と立つ人との会話が生まれやすい。
座っている人と立っている人との目線の高さが近いため話しかけやすくなるといいます。
社員は決まった机を持たないフリーアドレス。
仕事の内容に応じて机を選べます。
役員
こちらは常務のデスク。
従来のオフィスにはあった役員の個室もなくしました。
竹本さんは、
役員室に入るときにノックして「ちょっとよろしいですか?」という、コミュニケーションの遅れがトータルでみると会社の経営スピードを上げるには阻害要因になっていたのではないか。
湯浅哲生常務は…
「個室はなくていい?」
思い切ってやっていこうと、慣れていきながら変わっていくと思う。変わっていくものが何か分からないが「こうだ」とつかみながら変えていけばいい。
役員のそばには社員がモニターで説明できるスペースも設置。その後ろにも高い机と椅子が。
説明している人が「ちょっと○○くん、補足して」と呼んだとき、飛び入りで入っていける形で説明スピードも速める。
共有スペース
こうしたオープンな会議スペースは他にも。
以前は全体の1割程度だった共用スペースを今回、3割に増やしました。
その一方で仕事に集中したい場合に備え、予約制の集中ブースを設置。仕事の内容に応じた空間を用意しました。
行動を変える一つのやり方として場のあり方を変える。行動が変わると意識も変わるので、その積み重ねが企業風土の変革になっていく。