イケア・ジャパン株式会社
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今日のがっちりマンデー!!はイケア!
青と黄色のブランドカラーでお馴染みの北欧スウェーデン生まれの家具・雑貨店。
2006年、千葉県船橋市に出店すると、お店に並ぶ商品がどれもオシャレで安いと評判になりお客様が押し寄せました。
現在、国内に8店舗を展開。イケア・ジャパンの年間売上は767億円。
全世界で4兆円。
世界最大級の家具・雑貨店です。
でも、なぜみんなイケアでお買い物をするのか?
そのヒミツを探りに行ってまいりしました、イケアの故郷スウェーデンに!
年間2,000商品を生み出す心臓部に日本のカメラが初潜入。
これがイケアのモノづくりです。
世界中が大注目!イケアの新作発表会。スゴい新作を見つけました。
世界で売り上げ4兆円、イケアの儲かりのヒミツに迫ります。
イケア人気のヒミツ
北欧スウェーデン生まれの家具・雑貨店のイケア。
国内1号店、千葉県船橋市のお店は賑わっています。
人気のヒミツは、オシャレそして安さ。
ダイニングチェアは2,500円、サイドテーブルは999円。
家具以外の雑貨も壁掛け時計1,499円、フライパンは299円。
そしてレジ近くで売っているソフトクリーム50円。
みんなを虜にする大人気の安くてオシャレな商品は一体どうやって作られているのか?
IKEA of Sweden
というワケで日本から北欧まで飛行機で11時間、さらにのどかな田園風景を電車で2時間、到着したのはスウェーデンの首都ストックホルムではなく、南部の小さな町エルムフルト。
人口は約1万6,000人。
なので、
「非常にのどかな町ですね。」
意外と田舎。でも、このエルムフルトこそ4兆円企業イケアの心臓部なのです。
イケアは一体どこ、とリサーチ開始!
「Where is IKEA of Sweden?」
箸を渡ったところだよ。
「橋を渡って。」
500メートル先にあるよ。
「結構近い!」
教えてもらった方に行くと、なにやら大きな建物に到着。
そして訪ねると、日本人…?
イケア・ジャパンで広報担当しております。岩﨑と申します。
日本のイケアの広報、岩﨑有里子さん。
「ここはどういう施設ですか?」
イケアは全世界で9,500商品あり全部ここエルムフルトで商品開発とデザインがされています。デザインの中枢部という役割。
ここ「IKEA of Sweden」、通称「IoS」は、商品の開発、デザインが行われる場所。
ここエルムフルトには日本と同じ巨大な店舗や記念すべき1号店の中にイケアの歴史を展示した「IKEA Museum(イケアの美術館)」、さらには客室内はすべてオシャレなイケア家具、女性に大人気の「IKEA Hotel(イケアホテル)」。
エルムフルトは丸ごとイケアタウンなのです。
イングヴァル・カンプラードさん
でも小さな町エルムフルトにイケアの施設が集まっているのかというと創業者イングヴァル・カンプラードさんが生まれた場所だから。
現在91歳、今もご健在のイングヴァルさんは6歳でマッチ箱を売る商売を始め、17歳でイケアを創業。
育った場所はアグナリッド村のエルムタリッドという農場。
「IKEA」という会社名は「Ingvar Kamprad Elmtaryd Agunnaryd(イングヴァル カンプラード エルムタリッド農場 アグナリッド村)」の頭文字を取ったのです。
「企画などが全部ここ(エルムフルト)で行われているんですね?」
全部こちらになります。
スゴいところに来ちゃったみたいです!
それにしても、
「岩﨑さん、目ヂカラがスゴいですね!」
ちょくちょく言われます!
今回は特別な許可を頂いてイケアの様々な施設の中へ。なかなか見ることができな商品づくりの現場を拝見させて頂く事になります。
お店にあるオシャレにディスプレイが社内の通路にも飾られています。
商品開発部門クリエイティブリーダー
まずお話を伺ったのが商品開発部門クリエイティブリーダー、ジェームズ・ヒュッチャーさん。
家具から雑貨、ほとんどの新商品の指揮を執るスゴい人です。
「イケアの商品を作る上で気を付けなければいけないことは?」
デザインを手掛けるうえで5つの要素を重要視しているよ。美しいだけではダメなんだ。
イケアの商品はただオシャレなだけではダメ。
優れたデザイン、機能性、品質、持続可能性、価格とバランスがとれていないと商品化に至りません。
そのなかでも最も重要なのが、
最も重要なのは最初に価格設定を行うこと。そうすることで低価格でも優れた商品を多くの人に提供できるんだ。
価格を最初に決めてからデザインと機能を考えるのがイケア流。
新商品の卓上ライトは約600円での販売となる予定。価格とスマートなデザイン、シンプルな機能が共存しています。
分解することもできるからコンパクトに梱包することができる。大きな箱に入れて出荷しなくて済むんだ。
出荷を考えた上でのスマートなパッケージ機能まで考え抜かれた戦略です。
そんなイケアの商品開発に我々も参加できないかとお願いをしてみました。
「ジャパニーズ フェイマス キャラクターです。」
とっても可愛いね。
TBSのマスコットキャラクター「BooBoo(ブーブ)」、何かお役に立てませんか?
すると、
何とも言えないけれどブーブに会えて良かった!
それは良かった!
Bye!
良いお返事待ってますよ!
プロトタイプショップ
続いて向かったのは商品開発の要とも呼べる試作品開発の現場。
実はテレビカメラが入るのは初めての場所。
なので岩﨑さんと同行したイケア・ジャパンの竹川倫恵子さんも、
ここでの撮影は本当にあり得ない!ずっとイケアに勤めていますが初めて入りました。
ここ、プロトタイプショップはデザイナーが作成した設計図を元に試作をする工房。
イケアには15人のデザイナーが在籍し、次々に新作のアイデアを出しています。
それを元に木材やプラスチック、縫製など総勢30人の職人たちがひとつひとつ試作品を作っているのです。
エンジニアのリンダ・サンドストロームさんは布のプロ。
クッションカバーの試作品のようですけど、何の柄なんでしょう?
像のデザインよ。南アフリカ出身デザイナーのデザインよ。
色んなデザインに対応しなければいけないんですね。
工房には木材を加工する機械や最新の3Dプリンターも導入。でもミシンで編んだり、ハンドルを握ってドリルで穴を開けたりとほとんどが手作業。
細かいデザインに柔軟に対応するためには職人の手作業が必要。
力強く握手をしてくれたパターンショップのマネージャー、ヘンリック・ホルムベルグさん。
商品作りは1つのチームだ。だからデザイナーと緊密に連携を取ることを心掛けているよ。
試作品に不具合が出る場合はデザイナーにもう一度図面を書き直してもらい、また試作品を作ります。それを繰り返し2,000アイテム以上をチェックするのです。
試作品作りにおいて新たなアイデアが生まれることもあります。
例えば板の端について出っ張りともう片方の板の凹みを合わせてずらせばピタッとくっついて外れない仕組み。
これは道具を使わずに家具を組み立てられるアイデアだよ。
イケアの家具の特徴は購入後に自分で組み立てる事。お客様が手こずらないようにと工房のプロたちが発明したナイスアイデアなんです。
お店に並ぶ商品にももうすぐ採用されるそうですよ。
イケアのデザイン
イケアの家具・雑貨といえばオシャレなデザイン。
エルムフルトのお店に行くとエントランスが日本のお店と一緒です。
店内の通路もポップも、お店の構造・商品の種類やカラーが世界中のお店で統一されているのです。
竹川さんによると、イケアのアイテムやカラーはスウェーデンの人たちの暮らしと深いつながりがあるそうです。
どんよりとした暗い時期が長い。部屋の中を快適にという考えが生まれました。
スウェーデンは冬が長くて曇りの日も多い。外の景色がグレーでどんよりしているので、せめてお家の中だけはカラフルに!
家具のカラーにこだわって、窓辺にはキャンドルを、生活を豊かにする工夫をしているのです。
Democratic Design Days
最近は様々な業界のデザイナーとのコラボ商品が人気のイケア。
年に1回開催される新商品お披露目イベント「Democratic Design Days(デモクラティック デザイン デイ)」は世界中のメディアが注目。
レディ・ガガやマドンナのスタイリスト、ベア・アカーランドさん。イケアとのコラボ商品は一味も二味も違いかなりのインパクトです。
「デザイン以外の素材選びはイケアさんが決める?」
コラボレーションだからデザインも素材選びも全てイケアと一緒よ。
イケアはコラボする事で刺激を受けて次なる商品開発に活かすことができます。
テストラボ
続いてやって来たのはイケア テストラボ。
こちらで行う作業は品質チェック。
家具がゆっくり動いています。これは日常生活の引き出しの開け閉めを再現。回数はなんと50万回。
家具や雑貨を押したり引いたりして壊れないかチェックします。大きな木を転がし人間の寝返りにベッドが何回耐えられるかのチェックや、600個のLED電球をつけっ放しにして何日間ついているかの耐久チェックなど、もしもこんな使い方をした場合を想定してテストを繰り返します。
IKEA of Sweden役員のカタリーナ・ローウェンアンドラーさん、
コラボしている商品から人体に影響がある化学物質が検出された場合、法律よりも厳しいレベルで化学物質を排除します。
イケアには独自の厳しい検査基準があるため商品が企画され店頭に並ぶまでの期間は2年と長い。
一方、スウェーデンでは日本で見かけない商品もあります。イケア製の自転車、電動キックボード、LEDで光合成を促す水耕栽培キットなど日本では未発売。
家庭菜園ブームの日本で売れそうですよね。
妥協を許さず進化を続けるイケア。
モニタリング
世界28カ国に展開するイケア。
多くの国で家具・雑貨を売る際にとても重要な作業があるといいます。
それぞれの国でモニタリングを行っています。日本やインド、様々な国で自宅訪問を行っているんです。
イケアのお宅訪問。
一体なぜ、お店を出している国々で一般家庭への訪問を行っているのか?
日本のイケアのお宅訪問に同行。
IKEA北港のイシダ雅之さんと山下りえさん。
訪ねたのは鎌倉の一軒家のお宅。
さてどういうことを?しばし拝見!
「こうしたいなぁ」とか気になっているところは?
収納がない家なので全部荷物が出ている状態。そこが悩み。こども部屋が狭すぎて2段ベッドも使えない状態。
イケアの家具の使い心地を聞くのかと思いきや、そうではなさそうです。
キッチンに移動しても、
ラップの置き場がない。外にも出しておきたくないし。
バスルームでも、
使い勝手は?
悪いです。収納もないので。
「確かに」と頷きながら収納を確認する石田さん。
「お宅訪問をしてイケアの商品をどう使っているかという調査ではない?」
日本の方々が暮らしている中でお困りのポイントやストレスを抱えているポイントを聞く。
調査のポイントはイケアの家具・雑貨に対する不満ではなく我が家そのものに対する不満。
家に対する悩みは国によって様々。
日本の場合、収納スペースが少なくて片付かないという悩みが多い。
お隣の中国では柄付きの中華食器だけじゃなくシンプルな食器もそろえたい。
リサーチしたイケアはお悩み解決のため新たな商品開発をします。
日本のように収納スペースが少ない国には収納スペースが広いソファ兼用ベッドや壁に設置できる収納ボックスを開発。
イケアさんやりますね!
世界で4兆円。ますますイケイケです!