湯の街、熱海。

きょうのお客は名古屋から400人の大部隊。

1960年代の静岡県・熱海温泉の映像です。

団体客で賑わっています。
しかし、バブルの崩壊後、こうした団体旅行向けのホテルや旅館の廃業が相次ぎ、熱海の街から賑わいが失われました。
その熱海市ですが、今年の商業地の公示地価が上昇に転じて回復の兆しを見せています。
熱海ブームの再来を目指す新たな取り組みを取材しました。

株式会社ホテルニューアカオ
3月25日の熱海駅前。

足湯に浸かっている観光客。

その多くは若い女性でした。
1988年に開業した「アカオ ハーブ&ローズガーデン」。

2年前までは7割以上がシニア層のお客様だっといいますが、今日訪れてみると、こちらにも、あちらにも、ほとんどが若い女性たち。


人気スポットとなった理由は2年前にできた「COEDA HOUSE(コエダ ハウス)」。

設計したのは新国立競技場を手掛ける建築家、隈研吾氏です。

若い女性を惹き付けたのは、
ブランコがインスタ映え。

「熱海の魅力は?」
有名でインスタ映えがある。

カフェの横に設置されたブランコには行列が・・・

インスタ映えを狙って次々に写真を撮っていきます。

海に浮かんでいるように撮るのがコツなんだとか。

アカオ ハーブ&ローズガーデンの武茂生さんは、
前の年から1.5倍くらいのお客様になったので人数が増えた分の経済効果が一番大きい。

バブル崩壊以降、団体客需要の減少から一時は廃れていた熱海。

それを大きく転換させたのは女性をターゲットにした新たな戦略でした。
人気インスタグラマーを招くなど官民一体で観光誘致を進めてきた結果、温泉街の店舗やホテルの需要が高まってきています。

長年空き地だった場所には今年中に全室温泉付きのホテルが開業予定。

今は落書きが目立つ空き地でも大型リゾートホテルの建設計画が進んでいます。

相次ぐ開発によって商業地の公示地価も2008年以来、11年ぶりに1.4%上昇に転じています。

株式会社東京ドーム・リゾートオペレーションズ
fuua OCEAN SPA
若い女性客をターゲットにした最新のスポットがこちらにも。

熱海後楽園ホテルの隣に28日に開業する日帰り温泉施設「オーシャンスパ Fuua(フーア)」です。

中に入ると・・・
熱海後楽園ホテルリニューアルプロジェクトチームの二村俊光さん、
ここで着替えて「アタミ リビング」でゆっくりしてもよい。

こちらに浴室があるので楽しむこともできる。

こちらは海を見ながら入浴ができる風呂。
そして外には・・・
澤村耕太郎記者、
相模湾がすごくキレイに一面に見えますね。

目の前が海なので温泉に入っているというより、海水浴をしているような気分になります。

景色を最大限に生かした露天風呂。
水深が110センチあり、立って湯船に浸かります。

目の前に海を感じ、自然の中で入る風呂はなかなか味わうことが出来ません。
休憩スペースには若い女性を意識して丸を基調としたカラフルなクッションが。

タイル張りの部分は床暖房になっていて寝転がりながくつろぐことが出来ます。

女性グループが楽しむことをコンセプトにしゃべることができる空間を設けた。

これまで宿泊中心だった熱海。
新たに作った日帰り温泉施設では年間25万人の利用を見込んでいます。

熱海には年間300万人を超える宿泊客が来ているが、日帰りで立ち寄れるスポットは少ない。

一方、宿泊者向けにも・・・

客室にはベットと大きな窓、そして目の前の海を満喫できるテラスも。
以前は遊園地やプールなどの施設があり、利用は家族や会社の慰安旅行向けの和室が中心でした。


今回、若い観光客の取り込みを狙い新たに100室の洋室を用意しました。

熱海に来て、海や自然を感じて、癒やしを求めて来てもらいたい。

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