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[WBS] ヨーロッパ鉄道市場を攻略へ!日立の列車がイタリアで営業開始!

2019年6月15日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

イタリア北部のボローニャで日立が製造した通勤列車の納入セレモニーが開かれました。日本メーカーの車両がヨーロッパ大陸で営業運転を始めるのは初めてのことです。ただ、強豪がひしめく鉄道の本場であるヨーロッパには強力なライバルが待ち受けていました。

株式会社日立製作所

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イタリア北部のボローニャ。

豊島晋作記者、

街の真ん中の駅で日立の新型車両の営業開始セレモニーが始まりました。大勢のイタリアの鉄道関係者が集まっています。

トレニタリアのオタツィオ・イヤコーノ代表取締役、

ヨーロッパで一番美しい列車をボローニャで発表できて誇りに思う。

新型通勤列車「ロック」

お披露目されたのは日本のJRにあたるイタリアの鉄道会社、トレニタリアの新型通勤列車「ロック」。

オール2階建ての車両は5両編成。最大1,100人を超えるお客様を乗せることができます。

実はこの新型列車を製造したのは日本の日立。

日立はトレニタリアから最大300編成、およそ3,000億円に上る大口契約を獲得しました。

日立製作所の鉄道ビジネスユニット、稲荷田聡主管技術長、

従来のイタリアの車両に比べて乗客収容能力を30%上げることに成功。

最高速度は時速160キロ、実際に車内に乗ってみるとかなり静かなのが分かります。

イタリアの人々の反応は、

美しいデザインでスピードも速そう。

初めて見る車両。

毎日通勤電車に乗っているが満員。この列車なら座れそう。

日立は4年前にイタリアの鉄道メーカーを買収。新型車両を生産するフィレンツェの工場にはある特徴が…

日立製作所の技術者、

イタリアのいいところはデザインがしっかりしているところ。

イタリアの設計技術と日本ののもづくりのコラボレーション。

フェラーリやフィアットを生んだ北イタリアのものづくりの伝統を活かし、車体の設計やデザインなどはイタリア人技術者が担当。一方、動力システムには日立の水戸工場で培った技術を搭載し、イタリアと日本、それぞれの強みを融合させました。

日立レールイタリアのジョゼッペ・マリノCOO、

日本人とイタリア人が共に働いて互いに学べばさらにいい結果を出せる。

1+1=2ではなく、3か4あるいはそれ以上になる。

この工場では今回の通勤列車以外にも高速鉄道「フレッチャロッサ」の製造が進んでいます。

時速360キロでの営業運転が可能で、将来、フランスの「TGV」を上回る計画です。

新型通勤列車「ポップ」

高速列車から通勤列車まで、まさにヨーロッパ市場の本格的な攻略に乗り出した日立ですが、実は今日のセレモニーにはライバルメーカーの新車両も姿を現しました。

6月14日はフランスの高速鉄道「TGV」を製造するアルストムも新型の通勤列車「ポップ」をお披露目。ライバルの鉄道メーカーが同時に新型車両をお披露目し、火花を散らしました。

「日本の「ロック」とフランスの「ポップ」のどちらに乗りたい?」

「ポップ」。「ロック」は印象が強すぎる。

「ロック」。今までの車両より快適で広い。

「ライバルのアルストムとの競争を象徴するよな場になりましたが、今後ヨーロッパ市場でどう戦っていく?」

イタリアが持っている優位性と日本が持っている優位性、特に日本の場合は省エネ技術などのベストミックスで戦っていきたい。

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