「街を創る・生まれ変わらせる」、新たな取り組みを追うシリーズ「街ノベーション」です。日本を代表するオフィス街、東京・大手町に緑の広場が誕生しました。リモートワークが普及してオフィスビルの空室率が上がる中、緑地はオフィス街をどう変えるのでしょうか?
「緑地」がオフィス街を変える?
三井不動産などが開発した「Otemachi One Garden」。イルミネーションが灯る広場にはオープン初日から大勢の人が訪れていました。
広場があるのは東京駅から歩いておよそ15分。大手町のオフィス街の一角で、通りを挟んだ向かいには皇居があります。
日中、藤井由依キャスターが訪ねると…
藤井由依キャスター
オフィスビルが建ち並ぶ大手町のエリアですが、芝生にたくさんの木が生えていたりと緑がいっぱいあり開放感があります。

エリア最大級の緑地、7,000本近くの木々や水辺が整備され、カルガモや昆虫が生息できるよう環境に配慮したといいます。
広場の最大の特徴は…
三井不動産
山碕桜さん

芝生のエリアを季節・イベントによっていろいろな使い方をする。
芝生のエリアにはクリスマスにちなんだ雑貨の店やサンドイッチなどを売るキッチンカーなど。
春は花見のイベントを開いたり、夏にはビアガーデンを開いたりすることを検討しています。
この広場、大手町では数少ないイベント対応型の広場だといいます。
藤井由依キャスター
メインターゲットは?

三井不動産
山碕桜さん

大手町という一大ビジネス街の真ん中なので、この隣のビルのワーカーや、近隣のオフィスワーカーがメインターゲット。
イベントも大々的に季節ごとに行っていくことを考えているので、オフィスに来てもらう動機付けになれば。
利用者はどう見ているのでしょうか?
近くのオフィスに勤務

大手町は高いビルが多いので癒しの空間ができて昼休みが楽しみ。
「公園に行きがてら会社に行こうかな」という気にもなれる。
近くのオフィスに勤務

すごくうれしい。食べる場所ができて。
会社に行ったら楽しいと思える時間が一日の中であるのは大事。
2019年に1.8%だった東京都心のオフィスビルの空室率は新型コロナの拡大で急上昇。リモートワークが浸透したことで現在は6%台と高い水準となっています。
こうした中、三井不動産は広場で開催するイベントなどをきっかけに出社したくなる環境をつくることでエリア全体の価値向上を図りたい考えです。
三井不動産
山碕桜さん

オフィスの空室率が高止まりしている中でいかにリアルの場の価値を高められるかが重要。
人と人が対面でコミュニケーションを取る場やイノベーションが生まれる場を提供できることが重要。