アメリカのIT大手の熾烈な戦いが日本でも巻き起こりそうです。
アメリカのグーグルは10月10日、自社開発のスマートフォンを日本市場に投入すると発表しました。
日本のスマホ市場のおよそ半分を占めるアップルの牙城は崩せるのでしょうか?

グーグル株式会社
グーグルのピクセル担当、ナンダ・ラマチャンドラン氏、
本日紹介できることにとても興奮しています。

ピクセル3とピクセル3 XLを日本に投入する。

Pixel3
グーグルは設立から20年の今年、新たに開発したスマートフォン「Pixel3」を発表しました。

スマホ用のソフトウェア「Android(アンドロイド)」で知られるグーグル。
自社開発のスマホ「ピクセル」をアメリカやヨーロッパで2016年から投入。
ただ日本では未発売でした。

今回、最新機種の完成を機に満を持して日本市場に参入。
11月1日からグーグルストアとNTTドコモ、ソフトバンクで販売します。

9万5,000円からとアップルの最新機種「iPhone XS」より低く抑えた戦略的な価格です。

カメラ
最大の特徴はこのカメラにあります。

カメラを起動して花にかざしてみると・・・
点が2つ出てきました。上の点は花の種類が出てきました。


下の点を押すと花瓶を認識して花瓶の他の商品が出てきました。

カメラに搭載したAI(人工知能)が写した物の形や色を認識。
かざすだけで名前や商品の情報を検索できます。

自撮りではiPhoneよりも広角で撮れます。

さらにこんな遊びも。
後ろに女の子のキャラクターが出てきました。私が笑うと笑ってます。悲しい顔をすると女の子も悲しい顔をしています。

AR(拡張現実)を使ってキャラクターと写真や動画が撮れます。

実は今日の会見の中でも多くの時間をカメラの機能の説明に当てました。
iPhoneと比較してその性能をアピールする場面も。

「アップルは意識するか?」
カメラには自信がある。アップルより私たちの方が優れている。

日本市場
iPhoneへの対抗心を隠さないグーグル。
その理由は日本市場での熾烈なシェア争いにあります。

グーグルのソフトウェア「アンドロイド」はソニーやサムスン電子、ファーウェイなど高級機種から低価格スマホまで多くのメーカーが採用していて、世界ではおよそ85%と圧倒的なシェアを誇ります。

ただ日本ではアップルのiPhoneがおよそ47%のシェアを持ち、その差はきっ抗しています。

スマートフォンマーケットについては間違いなく日本はトップマーケット。

日本市場を重要視するグーグル。
かつては開発や製造を他社に依頼したグーグルブランドのスマホを日本で販売していましたが、消費者に受け入れられずに事実上撤退。

3年ぶりに日本市場で攻勢をかけるグーグル。

今回投入する自社開発のスマホに自信をのぞかせます。

ハードウェアが技術革新の中核にある。

元々検索サイトや音声認識などのソフトウェアやAI技術を持つグーグル。

今年に入り台湾のスマホ大手「HTC」の開発部門の一部を買収するなどハードへの投資を積極的に行ってきました。

その結果、ソフトからハードまで一貫して自社で開発することで納得いく商品ができたといいます。

ハードとソフト、そしてAIが一丸となって初めて素晴らしい製品ができる。

この製品には自信がある。グーグルにしかできない。

日本マイクロソフト株式会社
一貫した製品開発を手掛けているのはグーグルだけではありません。
6年前にタブレット端末型パソコン「Surface(サーフェス)」を発売したマイクロソフト。

10月10日、新型のサーフィスシリーズを日本で発売すると発表しました。

最新バージョンのソフトウェア、ウィンドウズ10を搭載し、処理速度やバッテリーの持ち時間などパフォーマンスを向上させました。

マイクロソフトのチーフプロダクトオフィサー、パノス・パネイ氏は、
一つの製品としてデザインを考えていく最高レベルのデザインを確立できる。

ソフトとハードの融合を強調する両社ですが、実はこうしたビジネスモデルはアップルが創業以来続けているスタイル。

ライバルを大きくリードしています。
果たしてグーグルは日本のスマホ市場で存在感を示せるのでしょうか?
日本でグーグルは検索やマップのブランドとして親しみを持ってもらっている。ぜひこの製品を成功させたい。

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