ガイアの夜明け ビジネス関連

[ガイアの夜明け] ニッポンの宿「新時代」 (1)

2016年4月6日

ニッポンの宿「新時代」

日本に初めて訪れたイギリス人のアメリ・クレピさん。
アメリ・クレピさんあ到着したのは一軒の民家です。

出迎えたのは会社員の楢原一雅さん。

アメリ・クレピさんはこの民家に宿泊をしにきたのです。「民泊」です。

アエビーアンドビーで見た部屋の写真が素敵だったの。典型的な日本の家に泊まってみたかったから

airbnb(アエビーアンドビー)

[blogcard url="https://www.airbnb.jp/"]

世界最大の民泊サイト「airbnb(アエビーアンドビー)」。

部屋を貸したい人が写真と料金を掲載。
部屋のタイプや宿泊の条件などを載せています。

旅行者は泊まりたいエリアから好みの物件を選べます。

楢原一雅さんは一軒家を月15万円で借りて2階の部屋を民宿として利用しています。

旅人が月に20日くらい来れば家賃分くらいは収入になる。旅人に住まわせてもらっている感覚。

アメリ・クレピさんは約2週間、日本を旅行します。
その宿は全て民泊です。

民泊は住民と友達になったり、地域ごとのリアルな文化を知ることができるわ。ホテルだとだたベットに寝るだけって感じだから。

airbnbが日本でサービスを始めて約2年で登録件数は約3万件。

しかし多くの部屋は旅館業法に違反しています。
本来、有料で人を泊めるにはフロントの設置や男女別のトイレの設置、客室の広さ、消防設備の審査、建築基準の審査などを受け自治体の許可が必要です。

規制緩和

宿不足に悩む政府は民泊に注目しています。
規制緩和に動き出しています。

民泊サービスの規制を改革していく。突破口を開いていただきたい。

急増する外国人旅行客によって新たな宿泊ビジネスが生まれています。

外国人宿泊客は2011年には1842万泊だったのが2015年には6637万泊と3倍以上に増えています。
そのため東京のビジネスホテルでは稼働率が86.3%にもなっています。

特区民泊

東京都大田区に3月1日に行われた民泊の説明会。

大田区では合法的に民泊ができる制度を開始しました。

民泊が全国展開される祭のリーディングケースとなるように皆さまと共に努めてまいりたい。

この説明会では民泊を始めたいと考えている「空き部屋」のオーナーや不動産会社が参加しました。

民泊制度には様々な条件があります。
近隣住民への周知、競合するホテルや旅館業界への配慮のため6泊7日以上の宿泊などです。

全ての面において一個人ができることではない気がした。

あまりにもハードルが高い。

とまれる株式会社

[blogcard url="https://tomareru.jp/"]

とまれる株式会社は大田区の民泊に名乗りを上げました。

とまれる株式会社は旅行者に宿泊先を紹介するベンチャー企業です。

大田区の民泊制度に合わせて独自に民泊サイトを立ち上げました。

サイトに登録する部屋の開拓を任されたのが平山大介さん。

個人のオーナーや法人でもノウハウがなければ申請を出すことすら難しいのが現状。我々が手伝うことで民泊のオーナーを増やしていきたい。

地域への理解

大田区で合法的に民泊を行うためには近隣住民への周知が必要です。

住民の中には不安を感じる人もいます。

地域のルールを分からない人が泊まるわけだから迷惑やトラブルは起きるんじゃないですか?

民泊開始

3月中旬から始まったとまれる株式会社の民泊。

しかし6泊7日の日数が問題となり、なかなか予約が入らない状況です。

安心安全が証明できれば規制も緩和しやすくなると思うので民泊が広がる1つのきっかけになるかなと考えている。

とまれる株式会社ではさらなる規制緩和を待ちながら、民泊の部屋を開拓していく予定です。

京都市

観光都市ランキングで2年連続世界一の京都市。

外国人旅行者が急増している京都で2015年に大規模に民泊をしていた業者が摘発されました。

44室のマンションの36室で民泊を行って、騒音やゴミだしなどで近隣住民から苦情が相次いでたそうです。

この事件により京都市は民泊対策プロジェクトチームを設置して実態調査を行い始めました。

メンバーの一人、吉田健二さん。

どんなものがどれくらいあるか分かっていなかったのが現状です。まず全容把握ということで可能な限り多くの情報を集めていく。

吉田健二さんはairbnb(アエビーアンドビー)のサイトから京都市の物件を調べました。
京都市内には2542件の物件があり、全ての物件の最大宿泊人数では1万人を越えていました。

物件リストをもとに現場を確認していきます。

その中の一件では表札には「CLOVER HOUSE」と書かれていて、暗証番号を入力すると鍵が出てくるキーボックスが設置されていました。

お隣に住んでいる方に話を聞いてみると

やかましい。遅い時間に話すし、知らない人が大きな荷物を持って入ってきたら気持ち悪い。

さらに17部屋あるマンションの3部屋がairbnb(アエビーアンドビー)に掲載されている物件です。

そこにはゲスト用のレンタルサイクルまで用意されています。

そのマンションに泊まっている中国人旅行者に話を聞くと

日本の宿泊料金はちょっと高いからね。airbnb(アエビーアンドビー)はいい選択肢だよ!

料金は1部屋1泊7,000円だそうです。

次に探し当てたマンションは30部屋のうち4部屋がairbnb(アエビーアンドビー)に掲載されています。

そのマンションには工事の計画が貼り出されていました。
マンション一棟をホテルに変更する工事です。

マンションのオーナーが民泊のほうが儲かると判断したようです。
マンションの住民には賃貸契約を解除するお願いする手紙が配られていました。

民泊で外国人を受け入れて優しくするのはいいことだけど、住民を追い出してまですることかと少し怒っている。

宿泊施設が特に不足している京都市では、今回の調査結果をもとに独自の民泊のルールを勧めていく方針です。

安心安全は大前提として地域と調和した宿泊施設を増やす。宿泊施設にこういう部分は守ってくれというルールを作っていきたい。

airbnb(アエビーアンドビー)

旅館業法に違反する物件を掲載していることについて田邉泰之社長は

我々の見解としてもクリアではないと感じている。70年前にできたのが旅館業法なので、その時にはインターネットもないし、自宅を貸し出す個人と借りたいという個人が対等の立場でビジネスをするという意味では全く想定していない。新しいビジネスには旅館業法の延長線上ではなく全く新しいルール作りが必要ではないのかなと

Zens株式会社(ゼンス)

[blogcard url="http://www.zens.tokyo/"]

airbnb(アエビーアンドビー)で部屋を貸し出すオーナーのためにサポートサービスを行う会社です。

内装のコーディネートから鍵の受け渡し、清掃の手配まで一括で請け負っています。

代表を務めているのが町田龍馬さん。

誰かに迷惑がかかっていたらやっていはいけないと思うが、「規制を作るまでやれない、違法だ」というのは違うと思う。

新たに民泊を始めようとするオーナー。
4LDKの部屋、全てを民泊にするつもりです。

結婚する予定だったけどダメになって、1人だと広すぎるのでairbnb(アエビーアンドビー)で使った方がいい。

町田龍馬さんは周辺を写真に撮り、旅行者に送ることで道に迷わないようにするためです。

迷うとゲストが大変だし、近隣の人にむやみやたらと聞いて迷惑をかけるのも良くないので

家具や家電を設置して部屋の飾りつけもします。
見栄えを良くすることで宿泊料金をより高くすることができます。

最後には騒音検知システムも取り付け、大きな音がするとZens株式会社にメッセージが届くようにしています。
近隣住民との騒音トラブルを避ける試みです。

法規制を待つのではなくて自分たちができることをますはやる。今この民泊というのを市場として潰すのではなく、より大きくしてみんなに利益が出るようにしていきたい。

エイムズ株式会社

[blogcard url="http://eims.co.jp/"]

エイムズ株式会社は住宅のリノベーションを行うベンチャー企業です。

代表の板坂宜昭さんは言います。

日本の問題点として「空き部屋の有効活用」が出てくる。お金をかけても費用対効果があれば民泊という話に必ずなると思う。

目黒区の駅から徒歩1分のマンション。
このマンションの一室のオーナー新井研作さん。約10年前に投資用にこの部屋を購入しました。

築35年、老朽化した部屋はキレイとは言えない部屋で1年前から空き部屋となっていました。

税金がかかるので支払っているのはバカバカしい話。何とかしなければマイナスになっていくだけなので

エイムズ株式会社ではリノベーションの後にオーナーに代わり「民泊」を行います。

民泊をやりたいオーナーは少数。住民との問題や騒音とか、今出ている問題に直面して「どうなの?」って思っている人が多い。

この部屋はもともと家賃85,000円でした、それをエイムズ株式会社がリノベーションをして10万5,000円で借り、1泊7,000円で民泊として利用します。
20日貸し出すことができれば14万円でオーナーにもエイムズ株式会社にも利益が出ます。

旅館業法をクリアするためにトイレは男女別々に作ります。

リノベーション代125万円は新井研作さんの負担でエイムズ株式会社が民泊で貸す、新しい民泊ビジネスです。

最終目標は収益が上がるか空室問題が解決するかという話。民泊をポジティブに変えていくということも含め我々の会社がやっていきたい。

[blogcard url="https://lovely-lovely.net/business/homestay"]

[blogcard url="https://lovely-lovely.net/business/homestay_2"]

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