株式会社セブン&アイ・ホールディングス
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トップの人事で混乱した株式会社セブン&アイ・ホールディングスですが、5月27日に新たな経営体制が発足しました。
株式会社セブン‐イレブン・ジャパンを拡大し、強力なリーダーとしてグループを率いた鈴木敏文会長は退任し、新社長に井阪隆一氏が就任しました。
カリスマが去った巨大企業、新社長はどのように経営をしていくのか。
株主総会
5月27日に都内の本社で開かれた株式会社セブン&アイ・ホールディングスの株主総会。
株主からは
ばかげている。セブン‐イレブンが心配、株を全部売る。
鈴木氏は最大の功労者。非常に惜別の感。
井阪社長は非常に経験を持っているので期待している。
株主総会では新たな経営体制が承認されました。
会長を務めグループを率いた鈴木敏文氏は退任し名誉顧問に就任、新たなトップとして井阪隆一氏が社長に就きました。
記者会見
その後、開かれた記者会見で井阪隆一新社長は今後、株式会社セブン&アイ・ホールディングスをどのように運営していくのか
最重要課題はホールディングスと各事業会社の経営陣が一枚岩になること。
これまでトップダウンで物事を決めていた鈴木敏文氏の手法から、事業会社との対話を重視する方針へ転換するといいます。
風通しのいい自由闊達な議論ができる環境にして率直に語り合いたい。
社内の混乱を招いた責任を取って経営の表舞台から姿を消した鈴木敏文氏。
発端は人事を巡る混乱でした。
人事の混乱
2016年3月、鈴木敏文氏は子会社の株式会社セブン‐イレブン・ジャパンの井阪隆一氏を力不足として退任させる人事案を提案しました。
しかし井阪隆一氏が五期連続で最高益を出していることを評価した社外取締役たちから提案を拒否されました。
最終的に人事案は取締役会で否決され鈴木敏文氏は引退を決意しました。
社外取締役がカリスマ経営者を退任に追い込むという異例の事態。
社外取締役
社外取締役は経営を監視するために企業が社外から起用した取締役です。
東京証券取引所は経営の透明性を高めるために独立した立場の社外取締役を2人以上の選任するように促しています。
今回、企業のトップ人事に大きな影響力を発揮した社外取締役について井阪隆一新社長は
企業の内側の論理で物事が決まると表に透明性や合理性が見えなくなる。今まで以上に社外取締役とコミュニケーションを取り合いながら、価値観を勉強しながら舵取りをしていきたい。
巨大企業の舵取りを担うことになった井阪隆一新社長、その覚悟は
本当に覚悟して、自分の人生、命をかけるつもりで頑張る。