今日は「住宅デー」です。
38年前の1978年にスペインの建築家アントニオ・ガウディの誕生日を記念して全国建設労働組合総連合が制定しました。
住宅デー
住宅デーが制定された1978年は高度経済成長期により住宅建設がブームになっていました。
大量生産の中で職人さんをめぐるトラブルもたくさんあり、大工さんや左官屋さん等職人の腕と信用をPRする為に「住宅デー」が制定されました。
左官職人
左官とは、建物の壁や床、土塀などを、こてを使って塗り仕上げる職種です。
昭和30~40年代の高度経済成長期には、鉄筋コンクリート構造の建物が大量に造られ多くの左官職人が必要とされました。
戸建住宅においても、当時の内壁は綿壁や繊維壁の塗り壁仕上げが多く、またこの頃から浴室のタイル貼りなども左官職人が行うようになりました。
その他にも、基礎工事、コンクリートブロック積み、コンクリート打設時の床均しなど仕事内容も多様化していきます。
しかし、住宅様式の変化や建設工期の短縮化の流れから、壁の仕上げには塗装やクロス等が増え、サイディングパネルや石膏ボードなど、建材の乾式化が進みます。
また、ビル・マンション工事では、コンクリートにモルタルを厚く塗らない工法に変わった事や、プレキャストコンクリート工法の増加等の要因により、塗り壁や左官工事が急速に減少、職人数も減り続けていました。
最近になり、漆喰・珪藻土・土等の天然素材を使用した壁が見直されると共に、手仕事による仕上げの多様性や味わいを持つ、左官仕上げの良さが再認識されてきています。
特に「和モダン」と呼ばれる、日本らしさと欧米のモダンスタイルを併せ持つ建築には、多彩な左官仕上げが使われることが多くなっています。
左官職人の高齢化
全国の左官職人、約9万人の約4割が60歳以上。
急速な高齢化が進んでいます。
有限会社原田左官工業所
有限会社原田左官工業所では6つの会社が共同で左官の育成場を運営しています。
左官の技術を一通り覚えるのにや約10年が掛かると言われていますが、この育成場では1ヶ月でプロの入り口として立てるように育てます。
原田宗亮社長は言います。
やる気をちゃんと掘り出して技術を覚えさせて、面白みをどんどん分からせて技術を上げていく。そういうことができれば若い人が定着して育っていける会社になる。
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