春闘 高水準の賃上げも実現!4月の値上げで家計は苦しい!?
このように岸田総理が要望した3%を超える賃上げを実現している企業も多くありますが、実はこの賃上げ水準では暮らしは上向かないという専門家も…
ニッセイ基礎研究所の斎藤太郎経済調査部長。
22年度の消費者物価は2%の上昇と予想。実質的な賃金がプラスになるためには賃上げ率が定期昇給込みで4%必要になる。

すでにガソリンや電気代などエネルギー価格が上昇していますが、春から夏にかけて食料品や日用品の値上げが続くとみられています。そのため…

1世帯あたり1ヵ月の負担は4,700円くらい。

今回の賃上げ・ベースアップで相殺できるのは1,000円くらい。

来年度の給料では前年に買っていたものを同じ量は買えない現実が来る。

こちらはベースアップの伸びと物価の上昇率を比べたグラフ。2000年代前半までは消費税率が3%から5%に引き上げられた1997年を除いて青い線で示しているベースアップ率が赤い線の物価上昇率を上回っていて前の年より暮らし向きは楽になっていました。しかし、それ以降は逆に物価上昇がベースアップを上回る年が増えていて、賃金は上がるものの買えるものは少なくなり家計は苦しい状況となっています。

今年もそうなる見通しで、斎藤さんは物価に見合った賃上げ要求が必要だと指摘します。

かつて日本は物価上昇率プラスアルファで賃上げ率を決めていた面もある。

ある程度、物価動向をにらみながら賃金を要求するスタイルを復活させるべき。
