来月からの新年度の賃金水準を決める春闘が3月16日に大企業の集中回答日を迎えました。今年は企業の業績回復を背景にして満額回答が相次ぐなど高い水準の回答となりました。しかし、燃料費の高騰などによる春からの値上げがこの賃上げを相殺してしまうという指摘も出てきています。
春闘 自動車・電機で満額回答!コロナ禍からの業績回復…
自動車総連の金子晃浩会長。
例年以上に真摯に深い議論になった。
春闘の集中回答日を迎えた3月16日。コロナ禍で落ち込んだ業績が回復したことなどから自動車メーカー各社は揃って賃上げを実施する満額回答となりました。
大手電機メーカー3社でも月額3,000円のベースアップとこちらも異例の満額回答です。
鉄鋼大手の日本製鉄と神戸製鋼所では定期昇給と合わせて賃上げ率は3%以上に。
金属労協によると賃上げを要求した53の組合のうち40社が賃上げの実施を決めたということです。
これに対して経団連の十倉会長は…
政府も新しい資本主義を掲げて成長と分配の好循環をうたった。
その期待を受け止めての結果だと思う。
ただ中小企業へどこまで波及するかは未知数で、業界によっては厳しい企業も…
西崎悠河記者。
こちらのホワイトボードには各企業の労使交渉の結果が続々と記入されていますが、外食業界はまだ交渉が続いているということで空欄が目立っています。
コロナによる打撃が続く外食産業の賃上げ交渉は今年も難航し、結論は日付をまたぐ企業も多くあるという状況です。
UAゼンセン 総合サービス部門の原田光康事務局長。
コロナが収束していく中でもお客様が戻ってきていない状況がある。
見通しの厳しさが交渉難航の背景にある。
政府が掲げる3%の賃上げは外食産業はなかなか難しい。追いつかない。