今朝収穫したトウモロコシ。
三菱地所やJA全中などは8月2日、このような全国各地で採れた朝採れ野菜を高速バスを使って都心に運ぶ新たなサービスを始めました。
農家や輸送業者が抱える課題だけではなく、都心で働く人たちのニーズにも応えることが狙いです。
JA全中(全国農業協同組合中央会)
[blogcard url="https://www.zenchu-ja.or.jp/"]
午前4時30分の福島県郡山市。
トウモロコシの収穫をしているのは谷苗幸一さん。
会社に勤めながら20年近く農家をしています。
「出来は?」
甘いです。
谷苗さんが作っているのは「恵味スター」というトウモロコシ。甘みが強くみずみずしいのが特徴です。
この日収穫したのは400本ほど。
手作業で一つ一つ袋詰めしていきます。
普段の出荷先は地元の直売所ですが、
首都圏でストレスを抱えながら仕事をしているサラリーマンに食べてもらえれば良い。
袋詰めが終わりいよいよ直売所へ。
すると谷苗さん、すぐにトウモロコシを保冷バッグに詰めていきます。
そして保冷バッグは車の荷台に。
「何をしている?」
JA全中の担当者は、
朝採れの野菜を東京に出荷するために積んでいる。
谷苗さんのトウモロコシはJAの担当者に引き継がれ向かった先は郡山駅前にある高速バス乗り場。
先程の野菜がバスに積み込まれていきます。
バスの行き先は東京。
出発時間に合わせお客様も次々にバスに乗り込みます。
このように乗客と一緒に荷物を運ぶ取り組みは貨客混載と呼ばれています。
乗客と一緒に採れたての野菜も運ぶことで宅配便などに比べ運送コストを8分の1程度に抑えることができます。
午前10時、東京に向けお客様と野菜を乗せたバスが出発しました。
三菱地所株式会社
[blogcard url="http://www.mec.co.jp/"]
そして午後3時、あの高速バスが丸の内のオフィス街に到着しました。
谷苗さんのトウモロコシです。
各地からバスで運ばれてきた野菜を細かく仕分け、徒歩で運びます。
オフィスの前で直売するのはもちろんのこと、三菱地所の社食にも納品されます。
三菱地所の街ブランド推進部、井上成担当部長、
旬でレアな野菜がいろいろな地域から入ってくることが企業や従業員の生活の質を高めることにもなる。
さらにビルのテナントに入る飲食店にも納品。
ひとつのエリアにあらゆる納品先が今回の強みです。
谷苗さんのトウモロコシを早速調理。
バルjimmy大手町店の今野英恵シェフ、
すごく甘い。
普段は買えないのですごくいい。
仕入れ値は地元とほぼ同じ価格です。
500店を超える飲食店がしのぎを削る丸の内エリア。
希少価値の高い野菜をなるべく安く仕入れお客様へのアピールにつなげたい狙いです。
トウモロコシは洋風のかき揚げとパスタに変身しました。
今後、11社21路線での運用を検討しています。
地方創生と都心の生活の質のアップを同時にかなえることができる。
非常にいい循環につなげていける。