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[WBS]食品価格・外食も値上げの中!消費者行動に意外な変化!?[ヨシケイ開発株式会社]

2022年8月27日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

物価高に歯止めがかかりません。8月26日に発表された8月の東京都区部の生鮮食品を除いた消費者物価指数は1年前と比べて2.6%上昇しました。これは消費税増税の影響を除くとおよそ30年ぶりの伸び率となります。食品に注目してみると食用油は43%以上、食パンは14%以上と家計を直撃しています。さらに外食の値上げも相次ぐ中、消費者の行動に意外な変化が起きていました。

東京の物価 30年ぶりの伸び!"自炊より外食"の人も…

中華そばチェーンの日高屋は8月26日に値上げを断行しました。

宮崎文子記者

手頃な価格の日高屋ですが看板メニュー390円のラーメンはそのままに一部の商品を10円~50円、きょうから値上げしました。

例えば「野菜たっぷりタンメン」は30円の値上げ、「チャーハン」は20円の値上げです。

ところが8月26日も店の外まで行列ができていました。お客さんに話を聞くと…

利用客

いろいろな物が値上がりしている。
自炊するよりは楽に食べられる。

利用客

スーパーに行って買い物すると500~600円いく。
こうした定食屋で昼ごはん食べて夜はビールとつまみでいいかな。

値上げにも関わらず支持する声が圧倒的。日高屋の7月の既存店の売上高は1年前と比べて51%増えています。

日高屋だけでなく吉野家も10%、マクドナルドも8%と売り上げは伸びています。

牛丼も10年ほど前の280円から値上げが続いてきましたが…

利用客

自宅で一人分を作ると思うと外食が安くすむと思う。

物価高が直撃の食卓!"ミールキット"が人気に

食材費の高騰で自炊をしても安いと感じない消費者が増える中、家庭向けのあるサービスが人気を集めています。

ミールキット利用者
山田あかりさん

上に野菜が入っている。アスパラガス、レタス。

1食分の食材がセットになったミールキットです。

ミールキット利用者
山田あかりさん

華味鳥チーズステーキを作る。

都内で一人暮らしをする山田さん、コロナ禍でこのミールキットを使い始めました。鶏肉や野菜など食材が必要な分だけ入っていて一人分でも余る心配はありません。

ミールキットの価格は1食あたりおよそ550円から。山田さんは週に5~6食分利用していて月に1万5,000円ほど。スーパーで食材を買うのと比べて大きなメリットがあるのだといいます。

ミールキット利用者
山田あかりさん

切ってあったり、下処理してあったり、届けたりする手間を考えると安く感じる。
外食より安いし、コンビニやテイクアウトはもっとする。

"ミールキット"40%増加!物価高で人気のワケ

食材費が高騰する中で消費者に人気のミールキットメーカー「ヨシケイ開発」を訪ねました。

田中瞳キャスター

ミールキットの需要というのは実際どのくらい伸びているのでしょうか。

ヨシケイグループでは定番などや野菜中心のメニューなど7種類のコースを揃え、価格は平均で1食600~650円です。

6月は新規の顧客が1年前より40%増加。物価高がむしろ追い風になっているといいます。

ヨシケイ開発
杉山智史さん

物価が上がるなかで同じ価格でつくると商品のボリュームやクオリティーを下げざるを得ないなか、クオリティーを下げない。

なぜ質を下げずに価格を維持できているのでしょうか。

ヨシケイ開発
杉山智史さん

新しいメニューを開発・試作している。
「マトウダイ」のメニューの開発。

マトウダイとはタイとは異なる白身の魚。海外ではサバやアジと同じように大衆魚として親しまれているといいます。

ヨシケイではこうした安い食材を研究。メニューに使う魚が値上がりした時に安い食材に入れ替えることで価格を維持しています。

ヨシケイ開発
杉山智史さん

レシピと一緒に食材を届けるのでお客様はなじみのない魚でもおいしく調理できる。

実際に食べてみると…

田中瞳キャスター

歯ごたえがタラに似ています。聞いたことがない魚ではありましたが食べてみると違和感がなく食べられます。

またミールキットは受注生産で必要な分だけ食材を仕入れるため廃棄ロスが少なくコストを抑えられるといいます。

現在の利用者はおよそ50万人。今後さらに需要が伸びるとみています。

ヨシケイ開発
杉山智史さん

できるだけ安くて良い、おいしい食材を見つけて、メニューを開発してお客様に提供する余地はまだまだある。

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