多くの外国人観光客が押し寄せホテル不足が叫ばれている大阪に9月28日、格安でおしゃれなデザイナーズホテルがオープンします。しかし、このホテルはもう一つ注目すべき別の顔も持っているといいます。一体どんなホテルなのか取材しました。
株式会社YOLO JAPAN
[blogcard url="https://www.yolo-japan.co.jp/"]
大阪の通天閣からほど近い場所に9月28日にオープンするホテル「YOLO BASE」。
値段はシングルで1泊3,500円からという安さです。
こちらのホテル、一部屋一部屋デザインが異なるということです。
ライオンやゾウなど動物が全面に描かれた部屋に、
これまた全然違います。躍動感があります。水しぶきのような。美術館のようです。
日本の注目アーティスト100人がデザインを手掛けました。
岩尾諭志さん
こちらは書道家がデザインした部屋。
豊臣秀吉の辞世の句が書かれていました。
書道家の岩尾諭志さん、
大阪と言えば大阪城。大阪城と言えば秀吉。
全身全霊で倒れるくらいに書いた。
メインターゲット
メインターゲットは外国人客です。
レストランは広いスペースを取り、世界各国の料理が味わえます。
ソーセージを使ったドイツのサンドウィッチに、ビーガンコロッケを使ったイスラエルの料理。
トレーニング施設
実はこのホテル、もう一つの顔があります。
受付係やレストランで働く人…
従業員の98%が外国人なんです。
インドから来た。
ベトナムから来た。
働きながら日本語を勉強している。
このホテル、外国人が日本で働くためのスキルを学べるトレーニング施設でもあるのです。
南海電鉄が開業したこの施設、運営するのはベンチャー企業のYOLO JAPAN(ヨロジャパン)です。
外国人を雇いたい企業と国内にいる留学生などの働きたい外国人とをマッチングさせるサイトを運営している企業です。
YOLO JAPANの加地太祐社長、
日本語がしゃべれる外国人だけでなく、しゃべれない外国人も活躍させることが重要。
ここで外国人は働きながらホテルや飲食業の実務経験を積むことができます。
時給も1,000円以上と周辺の水準と変わりません。
これまで企業は外国人を雇いたくでも語学力やスキルが実務レベルに達しておらず、採用に結びつかないケースも多くありましたが、ここでトレーニングをすることでこういったミスマッチを解消するのが狙いです。
さらにこちらで開かれていたのは…
はい。あります。あちらです。
日本語講座。
働いている人たちは無料で受けることができます。
ここまでして人材を育成しようとする背景にあるのは…
今年4月、もっと外国人の人材を活用できるように新たに作られた特定技能という在留資格。
この資格を取った外国人はアルバイトだけでなく正社員としても日本で働くことが可能になります。
ここではその資格取得のサポートも行います。
さまざまな企業に声をかけてもらっている。まずはこの大阪の施設を成功させて、そのモデルを使っていろいろな都市で新たな施設を実現させていきたい。