人口の減少が都市部でも広がっています。
こちらの赤い部分は他の市町村から転入してきた人が転出した人よりも多かった東京近郊の都市です。東京都の23区はもちろん、神奈川県の川崎市や千葉県の柏市などで人口が増えています。

しかし都心から少し離れると、今度は青い部分ですが東京都の羽村市や神奈川県の横須賀市、千葉県の八街市などでは転出する人が多く人口が減少しているんです。また市全体では増加していても横浜市青葉区や千葉市花見川区のように減少している地域もあります。

こうした都市の中でWBSが注目したのが横須賀市です。
これ以上の人口減少を食い止めることはできるのでしょうか?

横須賀市
[blogcard url="https://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/index.html"]
軍港の街として発展してきた神奈川県横須賀市。

都心部までは電車でおよそ1時間。
タワーマンションも立つベッドタウンにある緊急事態が起こっていました。

人口減少。
横須賀駅から車でおよそ5分の汐入地区。
道が細く坂が多いこの地区ではその不便さから空き家も増えているといいます。

「空き家増えた?」
増えた。めちゃんこ多い。

昔は人がいっぱいいた。子どもたちもいた。にぎやかだった。今はいない。

実は横須賀市、自治体の転出超過のランキングで全国10位内の常連になっています。

ピーク時には43万人以上いた横須賀市の人口は今年の2月に40万人を切りました。

人口流出に歯止めをかけるため横須賀市が11月19日に発表したのは…

横須賀市の上地克明市長、
新名称は「ドック・オブ・ベイスターズ・ヨコスカ」。

DOCK OF BAYSTARS YOKOSUKA
プロ野球、横浜DeNAベイスターズの2軍の新施設です。

横須賀市は鉄道というインフラを担う京浜急行電鉄、野球というコンテンツを持つベイスターズと連携協定を結びました。

自治体としてこの2社の力を借り、街を盛り上げていきたい考えです。

自治体単独で街の活性化は非常に難しい。

京急の移動手段の力を借りて、阪神に阪神電鉄があるように。

それで球団、自治体が三位一体になって相乗効果で街を盛り上げていく必要がある。

建設中のベイスターズの施設を見せてもらいました。
「ここにはどのような施設ができる?」
横浜DeNAベイスターズの岡本邦彦さん、
選手寮や総合練習場、室内練習場。

全てがコンパクトにまとまっているような施設になる。

もともと横須賀市にはベイスターズの2軍が公式戦を行うスタジアムがありました。

今回、横須賀市が建設費用の大半を賄うことでベイスターズは2軍の施設全体を集約することを決めました。

ここで野球漬けになってもらい。

筒香選手ももともと選手寮から成長して今のような選手になった。

筒香のような選手がたくさん出てくればいいと思っている。

現在、1軍の主砲、筒香選手のようなスター選手をここから生み出したい考えです。

若い世代が楽しめる街
横須賀復活を掲げ、去年市長に当選した上地市長は「若い世代が楽しめる街」にこだわっています。


例えば、
優勝者はエントリーナンバー5、スターフィッシュ。

横須賀市は今年の夏、レコード会社のユニバーサルミュージックと組み新人音楽アーティストを発掘するオーディションを実施。

イベントには横須賀出身の小泉進次郎衆議院議員も参加しました。

若い人たちが出ていくと将来的に財政難になる。

それに歯止めをかけ、攻めの姿勢で街をつくっていかないといけない。

人口流出が続く横須賀市、試行錯誤が続く中、街にかつての賑わいは戻るのでしょうか。
