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[WBS]【THE行列】「軽い」餃子!

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あるユニークな餃子が夜遅い時間に多くのお客様を集めています。その餃子にはご当地ヒットを生み出す知恵が詰まっていました。

屋台安兵衛

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夜の高知市内。激しい雨が降る中、人が集まる一画が…

午後9時という遅い時間にもかかわらず行列ができていました。

彼らのお目当ては、

餃子。それしかない。

「お気に入り?」

大好き。

高知県ならではじゃないかなと思う。

いまや高知名物、人気の餃子に秘められたヒットの仕掛けとは?

屋台餃子

昭和45年創業の店、屋台安兵衛。

看板メニューはこんがりとしたきつね色が食欲をそそる餃子。

屋台餃子と呼ばれ高知の名物となっています。

一体、どんな特徴が?

外はサクサク、中はフワフワ。

バチバチうまいっす。

何個でも食べられそう。

最大の特徴は皮が薄いことです。

この店で使っている皮は特注で厚さは一般的な皮の半分以下。

市販の皮と比べてみると店で使っている皮のほうが下のザルが透けて見える。

この極薄の皮で包むのはキャベツやニラ、生姜など野菜たっぷりの餡。

水分が多い餡を薄い皮で包むため、

皮が破れたり餡が出ちゃったり。

力の加減が難しいので最初は破りっぱなしだった。

餃子2人前、14個を1分半で包むというのが店がスタッフに課す基準だといいます。

少なくとも1年以上の訓練が必要です。

若手スタッフは、

いや無理です。無理です。全然無理ですね。

まだまだこれから。

また餃子を包むのは注文が入ってから。

包んですぐに焼くことで餡の水分で皮がベチャベチャになるのを防いでいます。

鶏ガラスープで風味を付けて、多めの油で一気に焼き上げれば…

パリッとあっさり、軽い食感の餃子になります。

ターゲット

しかし、なぜわざわざこんなに作りにくい餃子にしたのか?

そこにはある特定の客層を狙った作戦がありました。

「ここが1軒目?」

2軒目。

シメ的な感じ。

実はこれ、どこかで一杯飲んできたお客様にシメとして食べてもらうことを狙った餃子なのです。

屋台安兵衛の徳弘栄作店長は、

皮が薄い分、お腹にたまらない。

野菜も多めなので軽くいける。

元々高知にはラーメン文化が少なかったので、こういう餃子を出したら当たった。

飲んだ後に食べても重くならないシメ餃子。

1人あたりのお酒の消費量が全国2位の高知県で見事にニーズを捉えヒットしました。

いまでは地元だけではなく県外から訪れるお客様も増え、観光名所の一つになっているといいます。

屋台の餃子は高知の文化として残していくべきものだと思うので、この先も10年20年と続くように日々努力していく。

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