今回の災害を受けて被災地にはすでに多くの救援物資が届いています。
しかし過去には、物資が送られても現地が対応できず被災者に届けられない「救援物資のミスマッチ」が起きていました。
その問題を打開するための初めての試みを追いました。
ヤフー株式会社
[blogcard url="https://www.yahoo.co.jp/"]
被災地の支援に動きだしたのがインターネットサービス大手のヤフーです。
そこでは緊急の会議が開かれていました。
ヤフーは以前から災害時に物資を提供できる企業に声を掛けてきました。
広島・三原市本郷の避難所に配るかもしれない。
SEMA(シーマ)
これはシーマと呼ばれる新しい取り組み。
1年前に立ち上がり今回の豪雨災害で初めて稼働しました。
おしぼりのレンタルや販売を手がける会社「FSX」やヤシノミ洗剤を扱う会社「サラヤ」など中小企業や大手企業44社が賛同しています。
ヤフーの妹尾正仁政策企画本部長は、
非常に無駄なく必要な所に必要な量だけ支援物資を届けられるのが大きな利点。
このシーマではまずヤフーが被災地にいるNPOから必要な物資に関する情報を受けます。
その後、企業が提供できる物資の情報を集約。
災害時にすばやく動くNPO団体と綿密に連携することで現地で必要としている物資をリアルタイムで把握し提供できる仕組みです。
特定非営利活動法人ADRA Japan (アドラ・ジャパン)
[blogcard url="http://www.adrajpn.org/"]
広島県の南部に位置する三原市。
大雨による川の氾濫でスーパーなどは浸水し深刻な被害を受けました。
その三原市にいち早く駆けつけたのが、
おばあちゃん一人住まいなんですか?お二人なんですね。
ヤフーと連携するNPO団体アドラ・ジャパンの橋本笙子さんです。
現地は対応する方々が被災者の場合もあるし、行政がやらないといけないというより、できる人が協力しあって穴を作らず届けたい。
橋本さんらアドラ・ジャパンのメンバーは災害対策本部がある市役所に向かいました。
市役所職員は、
こういう災害は初めてでして支援をしていただけると助かる。
物資は市役所を通してだと市役所が大変になる?
ワンクッションおいてということになるので本部と検討させていただく。
経験のない災害だけに自治体側の受け入れ体制は思うように進んでいません。
例えば物資を積んだトラックをどこに止めるのか?
細かいことですが重要なことです。
もしあそこにトラックを置かせてもらえると。
大型車も止められるかもしれない。
万全の体制を作ります。
そして避難所では刻々と変わるニーズを拾い上げていきます。
行列の先には水が…
3日間風呂に入っていない。
そこでシーマを活用し民間企業があらかじめ用意していた物資をアドラ・ジャパンが被災地に届けます。
1枚で全身を拭けるボディーシート。
水が出ない被災地でのニーズを受けおしぼりを販売する企業から提供されました。
気持ちいい。
つめたい。
民間企業ができる支援のあり方が模索されています。