吉田真樹子記者、
東京都内では今日から多くの学校が休校になっています。子どもたちの姿はなく閑散としています。
政府の要請を受け全国の小中学校や高校などの多くは3月2日から臨時休校に。
学校から子どもたちの声が消えました。
株式会社ビジョンゲート
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こどもクリエ塾は親が共働きなどの児童を預かる都内の学童保育。
3月2日は朝から多くの児童の姿が…
政府は学童保育を原則開くよう要請。
運営費用は補助するとしていますが最大の課題は人員の確保です。
こどもクリエ塾 茗荷谷校の最上渚副校長、
いきなり休校という知らせだったのでシフトを調整している。
あしたからのシフトを確定できていない。
株式会社パソナグループ
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休校になった子どもたちの面倒をどう見るのか。
企業も対応に追われています。
豪華な円卓で仕事をする女性。
その横には子どもが遊べるスペース。
人材派遣大手のパソナグループは3月2日から職場に子どもを連れてこれる制度を始めました。
急遽、用意したため使っているのは普段は会社の重役が使う部屋です。
パソナではもともと在宅勤務制度がありましたが、今回業務上どうしても出勤しなければいけない社員に向けて子連れ出勤制度を設けました。
パソナグループの渡辺尚副社長、
在宅ワークを基本としつつもいろいろなニーズに対応するためのインフラを作る。
社員にとってもとても親切な施策。
今回は出社せざるを得ない状況で出社した。
こういう環境は非常にありがたい。
こうした中、政府は保護者や臨時休校に伴う有給休暇を取った場合は1人あたり1日8,330円を上限に雇用先の企業に助成金を支給すると発表。
保護者が仕事の休みを取りやすくしたい考えです。
静岡聖光学院中学校・高等学校
[blogcard url="http://www.s-seiko.ed.jp/"]
静岡県にあるこちらの中高一貫校も3月2日から臨時休校に。
しかし、職員室には教師の姿が…
静岡聖光学院の星野明宏校長、
おはようございます。
きょうから19日まで臨時休校です。正直私たちもどうなるかわかりません。
失敗もたくさんあると思います。ぜひ19日まで頑張りましょう。
1ヵ月にも及ぶ想定外の休校。
勉強に遅れが出ないようある試みが行われていました。
午前8時半、教室に行ってみると…
教師がタブレット端末に話しかけています。
画面には生徒たちの顔が。
齋藤泰正教諭、
おはようございます。
タブレット越しだけど、こうしてみんなの顔が見られてうれしい。
行っていたのは通話アプリを使った朝のホームルーム。普段と同じ時刻に生徒は自宅から参加します。
そして別の教室では、
ここ目いっぱいの方が見やすい。
こちらは数学2年生の数学を担当する佐野弘貴教諭。
これから数Ⅰの確率の授業をやっていきたいと思います。
先生自ら撮影する手作りのオンライン授業です。
今回の休校で急遽始めることになりました。
課題としてまた配信しますからやってみてください。
きょうの授業はここまでになります。ありがとうございました。
なんとか撮影は終了。
その後は職員室に戻り、慣れない編集ソフトで授業動画を編集します。
どうやっていれたらいいんだろう。全然わからない。
ずっと出ているか、ずっと消えているしかないんですが…
明日、生徒に10分間の手作りオンライン授業を配信するため、この日はおよそ2時間を費やしました。
午後2時、再び教室に戻りホームルーム。
きょうのことじゃなくてもいいですか?
画面越しだが顔をあわせてよかった。体調に気をつけて過ごして。
なんとか初日を乗り切りました。
この学校、もともとIT機器などの導入に積極的でしたが、
難しかったのは先週木曜に休校要請の声明がでて「金曜1日でやりなさい」と。
何日も続けば教師は疲弊するのでうまくコントロールしていきたい。
ただ、こうした取り組みを行える学校は全国でも稀です。
株式会社すららネット
[blogcard url="https://surala.jp/"]
都内に住む浦さん一家。
中学1年生の拓真くんと妹で小学4年生の杏奈さんが出迎えてくれました。
3月2日から学校が休みとなった2人。
「学校が休みになってどう思った?」
やったー!って。
向かっていたのはパソコンです。
「何で勉強している?」
「すらら」で勉強している。
2人が使っているのがオンライン学習システム「すらら」。
1人1人の理解度に合わせてインターネット上で学習を進められる仕組みです。
母親の綾子さん、突然の休みで子どもが勉強から遠ざかることを心配しています。
子どもを放っておくと勝手にゲーム始めたり、YouTubeを見たり。
午前中は「すらら」を中心に学習させる。
自習を終えた2人、早速携帯型ゲーム機で遊んでいました。
サービスを提供するすららネットでは直近の2週間、個人からの申し込み数が前の年の1.4倍に増えているといいます。
最初聞いたときは「1ヵ月どうしよう?」と。
学校も休み、授業もどうなるとかいろいろ考えて不安もまだある。
安倍総理大臣
国会でも政府の対応に厳しい声が相次ぎました。
立憲民主党の福山哲郎幹事長、
臨時休校で文部科学省の混乱はすさまじいものがある。
専門家会議は休校を提言していないし、科学的根拠も明確ではないとコメントしている。
安倍総理、
臨時休校の要請は専門家の意見を伺ったものではない。
私の責任において判断した。
安倍総理大臣は全国一斉休校の要請について自身の政治決断だったと強調。
また、新たに法整備を進める考えも示しました。
「緊急事態宣言」の実施も含め、新型インフルエンザ等対策特別措置法と同等の措置を講ずることが可能になるよう立法措置を早急に進める。
感染拡大防止のため、政府が集会を中止させたり、買い占めを防ぐためマスクなどを強制的に買い上げたりすることを可能にすることが狙いです。
先週土曜日には異例の会見を開くなど不安解消に躍起の安倍総理ですが…
質問に答えていない。
時間が来たとして質問は途中で打ち切り。説明不足との印象は払拭できていません。
混乱の収束が見えない中、影響は広がりを見せています。
大手百貨店4社の売上は大幅に減少。
さらに各社とも営業時間の短縮や臨時休業にも踏み切る予定で、売り上げの減少は避けられない見通しです。