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[WBS]宣言解除で酒の提供再開!午前2時 卸業者慌ただしく[ベジクル株式会社]

ワールドビジネスサテライト(WBS)

10月1日、全国27都道府県に出されていた緊急事態宣言とまん延防止等重点措置が全面解除されました。

飲食店では時短営業が続くものの久しぶりに酒を提供できるようになり喜びの声が上がっています。

経済の正常化に向けて一歩踏み出しましたが景気の先行きについては不安要素も出てきています。

ベジクル株式会社

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緊急事態宣言が解除されて間もない午前2時前。

都内の物流倉庫の奥には慌ただしく動く一画が。

飲食店向けに野菜を卸売するベジクル。今日配達する分の箱付作業が進んでいました。

ベジクルの村永大さん。

酒の提供が解除されたので、よく使われる野菜やフルーツは非常に出る数が増えてきた。

箱の中にはサワーなどに使う数十個のレモン、さらに秋の味覚キノコが。営業を再開する店などからの発注が増えていて10月1日の注文は前の週に比べ20%ほど多いといいます。

きょうの注文も多かったので来週さらに増やしていこうと思っている。

積み込みを終えたクルマが次々と出発。本格的な経済再開に期待が高まります。

動き出している現場はここにも。

午前7時過ぎ、早朝から注文状況を確認していたのは酒の卸業者です。

秋山の秋山裕生常務。

注文はFAXで50枚くらい。

ここ数ヵ月で一番多い。一件あたりのボリュームも非常に多い。

早速、出荷作業に入ります。

この会社では緊急事態宣言中、コロナ前に比べて売り上げが7割減少していましたが宣言解除の決定を受け得意先の飲食店などから酒の注文が相次ぎました。

生ビールの樽の在庫は緊急事態宣言中は100本ほどでしたが、宣言解除を受けておよそ4倍に増やしました。

ここ数ヵ月は半分にも満たなかったという配送トラックの荷台が今日はお酒で埋まりました。

都内を中心に得意先に届けられます。

どうですかきょうから。

大変ですよ。

がんばっていきましょう。

順調な船出となった緊急事態宣言解除初日、秋山常務はリバウンドへの警戒を緩めず今後さらに受注を回復させていきたいといいます。

飲食店がまだ発注数の様子を見ている。そこは楽観視できない。

きょうはまず第一歩、うれしい。

午後2時、サラリーマンの街、神田にある居酒屋にはベジクルから食材が届いていました。

和み家 魚えんの松本健太朗店長。

きょうから酒の提供を再開する。

刺し身がメインなので大葉などを多めに注文した。

店自慢の天然魚を使った刺し身を仕込んでいました。彩りのため届いたばかりの大葉を添えます。

掃除意外で店で仕事するの久しぶり。わくわくする。

こちらのお店、今回の緊急事態宣言が出された7月から9月30日まで休業。およそ2ヵ月半ぶりの営業再開です。

10月1日から提供可能になる酒の準備には特に力が入りますが…

準備が間に合っているのかも探り探り。

このビールの樽はほとんど空。

酒屋さんがまだ来ていない。

営業再開に期待する反面、東京都ではアルコール提供は午後8時まで。営業時間も午後9時までという制限は続きます。

営業時間がまだ短い。お客様が来ても1回転分しかない。

宣言前の半分ないし6~7割お客様が入ればうれしい。

そして午後6時過ぎ。

店内は予約客で賑わい始めていました。アクリル板越しに乾杯です。

久しぶりなので。

家でもあまり飲まないのでしみる。

松本さんも一安心です。

営業できたことに一安心。これから楽しみ。

お客様がいっぱい入っているのを見ると「がんばらなくては」と思う。

営業再開の動きはここにも。

外食大手のワタミは三代目鳥メロなど休業していたおよそ150店舗の営業を再開しました。

営業再開にあたって新たな感染対策も導入しました。

接客を担当する全ての従業員に対して2週間に1回のペースで抗原検査を実施。

陰性を確認した従業員は抗原検査実施済のバッジを付けて接客をします。

お客様の反応は…

ワクチンを打っているが店員がバッジを付けていたら安心感がある。

ワタミグループではこうした感染対策に毎月およそ1,000万円を充てるといいます。

ワタミの渡邉美樹会長兼社長。

10月も約4億円の営業赤字が出る見通し。

まだ時間制限が付いている限り赤字であることは間違いない。

時短営業が続く限り売り上げが元通りに回復するのは難しいと強調。

その上で新政権への要望を口にしました。

経済を回すためにワクチンパスポートの制度を導入してもらいたい。

ワクチン接種者から経済を回す。この視点で社会の仕組み作りを期待したい。

一方、医療の専門家は経済が正常化に向かう中でも制限は引き続き必要だと指摘します。

国際医療福祉大学の松本哲哉主任教授。

感染者がここまで急激に減ったこと自体幸運でしかない。

社会的な状況として接触の頻度が抑制できた要因があまり見当たらない。

ワクチン接種した人も感染対策に配慮し、食事や旅行をすることが大事。

感染再拡大を防止しながら経済を回復せさていくことはできるのでしょうか。

10月1日に日銀が発表した企業調査の最新データです。

景気が良いと答えた企業が悪いと答えた企業より多ければ0を上回るというもので、主要な指標である大企業・製造業の指数は去年と比べて大きく回復。ただ先行きはプラス幅が縮小しています。

経済の専門家は…

BNPパリバ証券のチーフエコノミスト、河野龍太郎さん。

アメリカなどは変異株で感染者が増えても経済再開しようとする動きがあるが、日本は"健康損失"、重症化や死亡に対してリスクを極力避けようとする。

再び経済を抑制せざるを得ない状況になりかけている。

新型コロナの感染再拡大と並んで先行きの不安材料となっているのが自動車の減産です。

東南アジアでコロナの感染が拡大して部品の調達が停滞したほか、世界的な半導体不足も影響し、各社は減産に追い込まれています。

減産は販売にも影を落としていて、10月1日に発表された9月の国内の新車販売台数は1年前と比べて32%も減少しました。

トヨタ自動車など大手は今月も減産を継続するとしています。

自動車は非常に波及効果が大きい。

自動車の生産が抑制されると素材や化学などの生産も滞ってくる。

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