栃木県那須塩原市の千本松牧場。
その一画にある黒塗りの小屋にできた行列。約30人のお客様が並びます。
黒塗りで、大きくて、ちょっと入り難くてどうしようと思っていた。
確かに怪しい。さらにこの店、
2時から2時56分までとなります。
なんと営業時間は土日、祝日の午後56分間だけだといいます。
「ここで待つと買えるかどうか」
えっそうなんですか!
買う前からドキドキする店。お客様のお目当ては?
ドルセリア
2016年の夏からオープンしたドルセリア。午後2時になると、
お待たせしましたオープンします。
店がオープン。お客様のお待ちかねはカップに入ったソフトクリーム。
メニューはバカ・ドルセだけ。注文すると、
ソースたっぷりかけていきますね。
ソフトクリームの上に生乳を煮詰めてつくったミルクソースをお客様の前でたっぷり、これでもかとかけてくれます。注文したお客様も唖然です。
手にしたカップからソースがこぼれそうでドキドキします。
すごくおいしい、濃厚で!キャラメルみたい!
濃厚な味合いのヒミツ
濃厚な味わいのヒミツはこの牧場で取れる新鮮な生乳です。
ホウライ株式会社の藤本敦執行役員は、
おいしい乳を牧場内にある工場で乳製品に加工する。一貫生産が特徴。
取れたばかりの生乳は工場のタンクに直送され65度で低温殺菌。余分な熱を加えないため栄養分が残り、香りと甘み、そしてコクが楽しめます。
子供から大人まで夢中になります。
食べられてよかった。
56分の理由
それにしてものんびりしたい週末の牧場で、なぜ56分限定なのか?
56分間という、まるでテレビドラマを見るようなハラハラ、ドキドキするような雰囲気を出せるように企画開発。
牧場ののどかな雰囲気を覆すドキドキでお客様を惹き付ける作戦です。
しかし、56分の理由はほかにもあります。
実はソフトクリームにかけるミルクソースは全て手作り。生乳を煮詰めるのに非常に手間隙がかかります。
それでも生乳の良さを引き出すため質を追求した結果、週末の5分分をつくるのが手一杯だったのです。
食べるまでは「何だこれは?」とびっくりしながら、同時に56分間という物語性があるのでハラハラ、ドキドキする。食べた瞬間、生乳本来のおいしさに思いをはせてもらえれば。
この日も午後2時56分、行列に並んだ約120人のドキドキは終了致しました。
コメント