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[WBS]テレビ東京取材班が現地入り!中国・新疆ウイグル自治区は今…

2021年4月22日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

人権問題をめぐり世界が注目している中国北西部にある新疆ウイグル自治区。

面積は日本の4倍以上で人口はおよそ2,500万人です。そのうち半数近くを少数民族のウイグル族が占めています。

ここでいま問題となっているのが新疆綿とも呼ばれる綿の生産です。新疆綿は日本のユニクロをはじめ世界中のアパレルメーカーが使用していますが、製造過程でウイグル族の強制労働が行われている疑いがあるととしてアメリカが綿製品の輸入を停止したり、欧米メーカーが使用を取りやめています。

こうした中、中国政府が急遽、新疆綿の生産現場などを外国メディア向けに公開しました。テレビ東京が日本メディアとしては唯一現地に入りました。

新疆ウイグル自治区

かつては東洋と西洋を結ぶシルクロードの要所だった新疆ウイグル自治区。

その拠点のひとつ、アクス市。

4月20日、中国政府の案内でテレビ東京をはじめ、アメリカを含む外国メディアの一行が訪れた場所は…

北京支局の佐藤真人記者、

大量の綿が置かれています。こちら新疆産の綿を使って糸をつくっている作業です。

この紡績工場、新疆で生産された綿花を取り扱っていました。

実はウイグル族を強制労働させていたとして去年、アメリカの制裁を受けた企業です。

紡績工場の幹部、

われわれの企業は紡績産業のリーディングカンパニーだ。

ウイグル族を中心におよそ5,000人が働いています。

労働環境について聞いてみると…

毎朝10時出勤の8時間労働で残業分は2倍、休日出勤は3倍の給料だ。

さらに仕事が終われば自由に外出できるといい、待遇には満足していると答えました。

続いて労働者が使う食堂や寮とされる場所も公開し、生活環境への配慮をアピール。

一方、工場の責任者は苦しい経営を迫られているといいます。

去年5月にはアメリカから受注できなくなった。約65億円の損失だった。

「日本のユニクロや無印良品は?」

契約は現在なくなっている。

アメリカのみならず日本企業との取り引きも影響が…

そのうえでこう主張しました。

強制労働の報道は真実ではない。

次に向かったのは材料の綿の栽培が盛んな地域。見渡す限り広大な土地が広がります。

新疆ウイグル自治区の綿の畑に来ています。いま農機具で綿の種を植えているところです。

公開されたのは綿の種を植える様子。

トラクターの後ろの黄色いタンクに綿の種を入れ種を植えていきます。一見、普通の農作業のようですが…・

この機械は種まきの正確性を上げるためGPSを搭載している。

このトラクターはGPSと連携し、真っ直ぐ正確に種を植えることができるほか、一部で無人走行も可能だといいます。

新疆ウイグル自治区政府の報道官、徐貴相さん、

新疆北部では機械化がほぼ100%。

昔のような労働力は必要ない。状況は変わっている。

政府、農家、双方ともに機械化が進んでいることをアピール。

ここでも強制労働など存在しないと強調しました。

新疆ウイグル自治区の一般市民はアメリカなどの人権問題の批判についてどう考えているのでしょうか?

新疆ウイグル自治区の中心都市、ウルムチ。

街の市場、バザールで市民に聞くと…

「ウイグル人虐待への批判について?」

知らないわ。

「漢民族が増えていることは?」

どうも思わない。私たちは一つの家族みたいなもの。

しかし、ほとんどの人が取材を断りました。

「インタビューしてもいいですか?」

わからない。

あなたが何を言っているのか聞き取れない。

人々の口は重いものでした。

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