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[WBS]「激動の140日」を書籍に!ウクライナから日本へ 17歳の思い

ワールドビジネスサテライト(WBS)

ロシアがウクライナに侵攻してから7ヵ月が経ちましたがいまだ終わりは見えません。ウクライナ人の女性は戦禍から逃れるため4月に一人で日本に避難してきました。彼女の名はズラータ・イヴァシコワさんです。母親と離れ離れになり、日本で生活を送る17歳の彼女はいま何を思っているのでしょうか。

ウクライナから日本に避難
夢を追う"17歳の思い"とは

東京・新宿の書店「紀伊國屋書店 新宿本店」。

売り場にあったのは10月1日に発売されたばかりの「ウクライナから来た少女 ズラータ、16歳の日記」。ウクライナ侵攻からの激動の140日間が彼女が書いたイラストとともに記されています。

9月28日、ウクライナ大使館には本の著者であるズラータ・イヴァシコワさんの姿が。

ズラータ・イヴァシコワさん

この本を出版することになりました。大使にプレゼントします。

ウクライナ
コルスンスキー駐日大使

出版されたこの本を持つとあなたのうれしいという気持ちが分かります。

なぜ彼女は本を書いたのでしょうか。

ズラータ・イヴァシコワさん

日本に来た道は結構長くて、その道中で手伝ってくれた人はたくさんいて、その人たちの協力がなければ多分日本に来られなかった。
感謝の気持ちを伝えたくて、それを形にしようと本を作ろうと思った。

日本語で話すズラータさんですが、実は大の日本好き。13歳のとき、ウクライナのおばあさんの家で日本語の本を見つけ独学で勉強したといいます。

番組スタッフ

日本にひかれた理由は?

ズラータ・イヴァシコワさん

最初は漫画。
日本語の勉強を始めた時から漫画を日本の文化の特徴だと思って、漫画以外にもいろいろな文化について後になって調べてみて興味を持って。
ぜひ日本を見てみたいと思った。

その日本で現在生活するズラータさんですが、目の当たりにした出来事をイラストで表現してきました。

本にはロシア軍がウクライナに侵攻する前日、学校の授業での一コマが紹介されています。

ズラータの先生

明日から戦争になります。
もしも実際に爆撃が始まるようだったらシェルターを見つけて、そこに食料や必要なものを運ぶように。

ズラータ・イヴァシコワさん

私は結構リアルっぽい話だったが本当に戦争になるとは思えなかった。
なんか上手な物語みたいな、本当に戦争になると思ってなかった。

そして2月24日、ズラータさんも戦乱に巻き込まれました。

侵攻から1ヵ月ほど経ったある朝、ズラータさんは母親からこう言われたのです。

ズラータさんの母親

ズラータ、あなたは日本に行くのよ。

ポーランドから日本に行く飛行機があることを知ったズラータさんの母親はなけなしの16万円を彼女に渡し、日本への避難に娘の運命をかけたのです。

番組スタッフ

戦争に対してズラータさん自身はどう考えている?

ズラータ・イヴァシコワさん

戦争は本当に憎まれるべきことだと思う。
最近、ウクライナ人はロシア人に対して差別をしていると耳にするが、それは間違っていると思う。
ロシア政府が間違っていて、仕組んだ戦争なので政府は倒されるべき。
憎まれるべきはロシア政府と戦争が起きていること。

ズラータさんは現在、日本財団などの支援を受け生活。美術大学への進学を目指していて、漫画やアニメの製作に携わるという夢に向かって突き進んでいます。

彼女がいま伝えたいこととは…

ズラータ・イヴァシコワさん

何があっても自分の夢はあきらめないことは大事だと思う。
今できることは今やっておかないといけないと思う。
明日できると思っても明日何が起きるか実際には分からないので、今やっておいた方がいいと思う。後で絶対に後悔しないように。

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