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[WBS]ドンキは避難民100世帯受け入れ!侵攻から半年…ウクライナは今

ワールドビジネスサテライト(WBS)

今年2月、世界を激震させたロシアによるウクライナ侵攻からまもなく半年が経とうとしています。依然、戦いの終結は見通せず犠牲者は増え続けて、避難民の数も1,000万人を超えました。両国による戦闘の状況と経済制裁の効果、そして日本にいる避難民のいまを取材しました。

ウクライナ侵攻まもなく半年!

ドン・キホーテで働く避難民

マンハサリアン・イロナさん

2月24日、あの日、戦争で全てが破壊された。私たちの将来も全て。

ドン・キホーテで働くのはウクライナ避難民のマンハサリアン・イロナさんとニキティナ・アナさん。

住んでいた南部ミコライウで通っていた大学が攻撃を受けたこともあり4月にウクライナから避難しました。日本の支援を知り、ヨーロッパで避難生活を送る家族と別れ6月に来日。生活面の支援を受けながら今月から働き始めています。

ニキティナ・アナさん

イさん、ちょっといいですか?
これはどこにおけばいいですか?

指導係
イ・ジョンムンさん

ここです。

ニキティナ・アナさん

テントウ?

指導係
イ・ジョンムンさん

店頭。

簡単な英語で先輩たちとコミュニケーションを取り、食品フロアで品出しなどを担当。

指導係
イ・ジョンムンさん

仕事がすごく丁寧。2人は日本語を勉強しているので慣れていけば戦力として十分働ける。

マンハサリアン・イロナさん

同僚は私たちにとって家族。「困ったら何でも聞いて」と言ってくれる。

ウクライナに帰る日を待ち望みながらもロシアによる侵攻から半年をむかえる今、2人は日本で生活の基盤を作りたいと思っています。

ニキティナ・アナさん

ヨーロッパにいる友だちは仕事を見つけられていないが私たちは来日して1ヵ月で働けている。
日本の人、政府、支援してくれる全ての人に心から感謝している。

ウクライナから日本に避難した人の数はこれまで1,714人。ドン・キホーテを展開するパン・パシフィック・インターナショナル・ホールディングスは避難民の受け入れが目標としていた100世帯に到達しました。

現在、23人が店舗で働いているといいます。

PPIH
吉田直樹社長

こういったことはわれわれもしなくてはいけないとよく分かった。
支援はぜひ続けたい、規模の拡大については今後経営陣と話して検討していきたい。

非日常が日常に…現地はいま

ロシア軍によるウクライナ侵攻開始からおよそ半年。ロシア軍は東部に加え、南部の掌握を目指していますが。、ウクライナ軍も奪還に向け攻勢を強めるなど膠着状態が続いています。

南部のザポリージャ州では…

住民

ここを見てくれ。ミサイルが落ちてきたんだ。

こちらの民家はロシア軍による砲撃を受けて粉々に。別の家の前にはクレーター状の巨大な穴ができていました。

そして同じ州にあるヨーロッパ最大級の原発「ザポリージャ原発」は先月から繰り返し砲撃を受け、原発を運営する国営企業によれば11日にもロシア軍の砲弾5発が着弾しました。

ウクライナ
ゼレンスキー大統領

ザポリージャ原発で起きていることはテロ国家による最大の犯罪の一つです。
この原発からロシアを追い出すために世界中の人々は直ちに動かねばならない。

一方、ロシアは国連安保理の緊急会合でザポリージャ原発を攻撃しているのはウクライナだと主張。互いを非難し合うロシアとウクライナに対し、IAEA(国際原子力機関)のグロッシ事務局長は現地調査を認めるように求めましたが実現性は不透明です。

ウクライナをめぐる終わりの見えない戦争。現地のウクライナ人はどうみているのでしょうか。

キーウ在中
ボグダン・パルホメンコさん

戦争当初より状況が安定してきて普通の生活に戻り始めている。
今まで閉まっていたお店などがオープンし始めた。

全店の営業を停止していたマクドナルドは一部店舗で営業を再開すると発表。パルホメンコさんが住む地域でも映画館やショッピングモールなどが開いているといいます。

しかし…

キーウ在中
ボグダン・パルホメンコさん

映画を見ようとしても始まって30分後に警報が鳴るとその間上映は行われない。
警報が2時間3時間鳴るとその日は映画を見られなくなる。

戦争はいつ終わると思うかと聞くと…

キーウ在中
ボグダン・パルホメンコさん

短いシナリオであと半年、長いシナリオで1年。
今一番ウクライナが必要としているのは武器。
武器がないと戦争を終わらせることができない。
もう一つは経済制裁。
特に日本は僕が見ている範囲では経済制裁をしていない。
できるだけ早いタイミングで次のアクションをとってもらわないとロシアがやりたい放題の状況になってしまう。

数字で見るウクライナ侵攻

ロシアによるウクライナ侵攻を数字で見てみます。

まず2月24日から侵攻開始して170日が経過しました。その間にウクライナ国外に逃れた避難民の数は1,000万人を超えて1,063万8,132人、国民の4人に1人が国外に脱出したとされています。

民間人の死傷者の数は1万2,687人で1万2,000人を大きくい上回っています。

戦場となったウクライナ国内の被害総額はおよそ14兆4,400億円。世界各国からの支援の総額も11兆円を超えておよそ11兆790億円。

経済の影響は2022年のGDPはウクライナが-35%、ロシアは-6%になると見込まれています。

これほど大きな損失を出し続けている戦争ですが一体いつ終結するのでしょうか。専門家に欧米によるウクライナへの軍事支援とロシアへの経済制裁、2つの側面から話を聞きました。

軍事・経済制裁 終戦への道筋は?

「膠着状態」打開のカギは?

東京大学
先端科学技術研究センター
小泉悠講師

西側諸国の軍事援助がここでは大きなファクターになってくると思う。
ここまではウクライナが「負けないための」の軍事援助をしてきたが、いよいよウクライナが「勝つため」の軍事援助をするという覚悟をアメリカを中心とする西側の国々が持てるかどうか。

「繰り返しゲーム」への覚悟

東京大学
先端科学技術研究センター
小泉悠講師

大事なのは一回限りのゲームではないということ。今回の件でロシアが侵略してみたらある程度得るものがあったいう話になるとロシアはまた同じことをやるかもしれないし、それを見ている中国が台湾に対して何をやるのか。
「繰り返しゲーム」なんです。
今必要なリスクを取ってでもロシアの侵略が「失敗に終わった」という形を作るべき。

経済制裁 どこを「狙い撃ち」?

東京大学
公共政策大学院
鈴木一人教授

最も効果があるのはロシアの「カネ」と「弾」を防ぐこと。
国際がデフォルトになっているので外国からカネを借りることも難しくなっている。
例えば年金や国家の財政支出を削って戦費に回さないといけなくなるのでプーチン大統領は果たしてそれを正当化することができるかどうか。

「消耗戦」でロシアの武器 枯渇?

東京大学
公共政策大学院
鈴木一人教授

ロシアのミサイルの部品になる半導体などを輸出しない。
今のままの消耗戦を続けていけばそんなに長いことかからない。
場合によっては年内に戦争を続ける能力自体が維持できなくなる可能性がある。

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