ウクライナのゼレンスキー大統領はロシア軍が包囲する南東部マリウポリの製鉄所から100人以上の民間人が脱出したと明らかにし、初めて2日間の停戦が実現したと述べました。一方でロシア軍は現地で砲撃を再開し、今後の救出活動への影響が懸念されています。
製鉄所から「100人以上」脱出!「2日間停戦」発表も不透明
支えているから大丈夫です。
廃墟と化した製鉄所から兵士に支えられ脱出する人々。
ロシア軍に包囲され、1,000人ほどの民間人がとどまっていましたが5月1日に国連とICRC(赤十字国際委員会)が仲介し、100人以上が救出されたといいます。
その中にはお年寄りや小さな子ども、さらに生後6ヵ月の赤ちゃんの姿も。
製鉄所から脱出した人
大人は我慢できるが子どもは空腹でいつも食べ物を欲しがっていた。
製鉄所から脱出した人
缶詰6個でスープを作り、40人以上で分け合っていた。
製鉄所から脱出した人
夫に「懐中電灯を持ってトイレに行かなくていい?袋やビンを使わなくてもいい?」とたずねた。
太陽の光が届かず恐怖だった。
ロシア国防省によると脱出した民間人はマリウポリから30キロほど離れたロシアが支配しているベジメンヌ村に移動し、医薬品や物資が提供されました。
ウクライナ支配地域への移動を望む人については国連と赤十字国際委員会の代表に引き渡されるといいます。
ウクライナ
ゼレンスキー大統領
2日間の停戦がこの地域で初めて実現した。
脱出した第1陣は明日(2日)の朝、ザポリージャに到着することになっている。
避難は2日も続けられるとしていますが、一方でロシア軍はマリウポリで砲撃を再開。
ウクライナ東部のドネツク州やハルキウ州ではロシア軍の攻撃により合わせて7人の民間人が死亡したとそれぞれの州知事が明かすなど避難が計画どおり進むかは見通せない状況です。
ウクライナ
ゼレンスキー大統領
全ての必要な条件が整い、明日(2日)も救出が続けられることを願っている。朝8時に始める。