ロシアによるウクライナの攻撃は激しさを増していて、ロシア軍は首都キーウへの再攻撃も示唆しました。一部の海外メディアは週内にもウクライナ東部に対して大規模な攻撃が始まるとの見通しを伝えています。
週内にも大規模攻撃か!アメリカはヘリや大砲を供与へ
ウクライナ南東部の要所マリウポリ。
町の中心部を走るのはロシア軍を示す「Z」の文字が書かれた戦車。町は激しいミサイル攻撃を受け焦土と化しています。
市民

なぜ私たち市民を殺すのか?なぜ私たちの街を狙うのか?
ロシア国防省はマリウポリの港を掌握したと発表。
アメリカのシンクタンクは来週にもマリウポリが陥落する可能性を伝えています。
さらにロシアの国営テレビはマリウポリ近郊でウクライナ兵とみられる人々が両手を上げ投降している様子だとする映像を放送。ロシア側は1,026人が投降したとしましたが、市の関係者はこれを否定しています。
ウクライナ側も徹底抗戦します。
ウクライナの当局者はロシア軍の巡洋艦「モスクワ」を攻撃し、沈没したと主張しました。
ロシア国防省は…
ロシア国防省報道官

ウクライナ軍が攻撃を続けるならロシア軍はキーウを含む中枢への攻撃を実施する。
情勢は厳しさを増しつつあり、イギリスメディアはロシアがウクライナ東部の支配拡大に向け週内に大規模な攻撃を開始する見通しだと伝えています。
戦闘激化の備え、アメリカなどはウクライナ支援を強化。
バイデン大統領は13日にゼレンスキー大統領と電話で会談し、およそ1,000億円の追加の軍事支援を決定。
直後にカービー報道官は会見で提供する武器リストを公開しました。
これまでも小型の対戦車ミサイル「ジャベリン」などを供与してきたアメリカ。
しかし、元アメリカ陸軍の軍事専門家は今回供与される武器はこれまでとは明らかに違うと指摘します。
軍事専門家
ジョン・スペンサー氏

今回の武器リストには輸送車やヘリコプターが含まれている。
これまでとは明らかに違う。
また遠方の敵を攻撃できるりゅう弾砲と呼ばれる大砲18門も初めて提供されます。
軍事専門家
ジョン・スペンサー氏

りゅう弾砲は30~40キロ離れた戦車などを攻撃できるためウクライナは今最も必要としている。
町にロシア軍の隊列が近づく前に遠距離から攻撃できる。
こうした中、日本政府は近く自衛隊の輸送機をウクライナの周辺国に派遣し支援物資などを運ぶ方針です。TKO(国際平和協力法)に基づく対応になる見通しで近く閣議決定する方向です。
一方、ロシア軍は4月14日に潜水艦2隻が日本海で巡航ミサイルの発射演習をした映像を公開。日本を牽制する狙いがありそうです。