ウクライナをめぐる欧米とロシアとの神経戦が一段と激しくなっています。ロシア側がウクライナとの国境付近から軍の撤収を始めたと主張する一方でアメリカなどはこれを否定。こうした中、ウクライナ東部では事態の悪化を招きかねない衝突の情報が報じられました。
緊迫続くウクライナ情勢!アメリカ「ロシア軍"撤収"」真っ向否定
煙を巻き上げながら走る戦車。これはロシア国防省が2月16日に公開したロシア西部から撤収する部隊とされる映像です。
ロシア国防省は2日17日もウクライナ国境付近で演習に参加していた部隊が撤収を続けたと発表しました。
しかし…
アメリカのサキ報道官。
まだ大量のロシア軍がウクライナとの国境付近に残っている。
ロシアが言っていることとやっていることは違う。
ロシア軍がいまだウクライナとの国境付近に大量の軍を集結させていると強調。
別のホワイトハウス高官も日本時間の2月17日に行った電話会見で「ここ数日で国境周辺に新たに7,000人の軍部隊が投入されたことを確認した」と述べました。
こうした中、親ロシア派が実効支配するウクライナ東部では2月17日に…
親ロシア派反政府勢力の担当者。
ウクライナ軍から4回砲撃などを受け停戦合意が破られた。
最前線の状況は劇的に悪化した。
ウクライナ東部の親ロシア派の反政府勢力はウクライナ政府軍が迫撃砲などを使い4回攻撃を行ったと主張しました。
一方のウクライナ軍はこれを否定。東部の幼稚園などに攻撃を受け、反撃はしていないなどと主張しました。ただ怪我人はいなかったとしています。
一触触発の事態とも見られる中、情勢に詳しい専門家は…
笹川平和財団の畔蒜泰助主任研究員。
ウクライナと東部の親ロシア派の地域で軍事衝突みたいなものが続いているのは事実で死者も継続的に出ている。これも事実。
これが劇的に軍事衝突につながっていく事案ではないと思う。
その上で数日内で侵攻する可能性は低いとの見通しを示した上で今後も緊張状態は続くとしています。
ロシアのラブロフ外相はNATO拡大に関しての具体的な回答を数日以内に出すと言っている。
回答が出てきたのを受けて2月末や3月くらいには新たな交渉のラウンドが始まると思う。