ウクライナ東部に大規模攻撃か!"化学兵器"使用に厳戒
ウクライナ
ゼレンスキー大統領

欧州各国はロシアの石油会社・銀行に対し必ず制裁を科すべきだ。
そうすればロシア政府は平和が必要だと理解するだろう。
リトアニア議会で演説したウクライナのゼレンスキー大統領。ロシアへの制裁強化を訴える背景には迫りくるタイムリミットが。
ウクライナ南東部の要所マリウポリ。ロシア軍は間もなくマリウポリを含むウクライナ東部で大規模攻撃に踏み切るとみられています。
マリウポリ市長

われわれの推計ではマリウポリ市内の死者は2万人を超える恐れがある。
さらに深刻な事態が…
「アゾフ連帯」ツイッター

ロシア軍が有毒物質を使用した。何人か呼吸不全に陥っている。
マリウポリを防衛するウクライナの精鋭部隊はロシアが化学兵器を使用したとSNSに投稿。国際法違反となる化学兵器の使用をめぐる疑惑にアメリカやイギリスは直ちに反応しました。
イギリス
ヒーピー国防閣外相

化学兵器が使用されたかどうか早急に調査し、使用されたのであれば責任を取らせる。
ロシアメディアによると東部ドネツク州全域の掌握を目指す新ロシア派勢力は関与を否定しました。
ウクライナの首都キーウ制圧に失敗したロシア。5月9日の「戦勝記念日」までにウクライナ東部を支配下に置き、成果を急ぐため攻撃の手段を選ばなくなっているとの見方も。
ロシア
プーチン大統領

ウクライナ軍とぶつかることは必然だった。彼らはロシアを攻撃する時期をうかがっていた。
4月12日にベラルーシのルカシェンコ大統領とロシア東部を視察したプーチン大統領。何を語ったのか…
ロシアによるウクライナへの侵攻で民間人の犠牲が広がる中、プーチン大統領は4月12日にロシア東部を訪問し「軍事作戦を全て達成する」と改めて強調しました。早期の攻略には失敗し、苦境にもあるといわれますが強気な姿勢を貫く背景には何があるのでしょうか。
ロシア プーチン大統領強気貫く!
「軍事作戦を全て達成する」
ロシア
プーチン大統領

主な目的は東部ドンバスのロシア系住民を救うことだ。
軍事作戦で全ての目的が達成されることに疑いの余地はない。
プーチン氏はまた国際社会からの制裁を念頭に「ロシアは世界から孤立するつもりはなく、ロシアを完全に孤立させることもできない」と強調しました。
強気な姿勢を崩さないプーチン氏。専門家はこれからウクライナへの侵攻が新たな局面に入ると指摘します。
「苦戦」「制裁」でも狙いは?
ロシア情勢に詳しい
笹川平和財団
畔蒜泰助主任研究員

侵攻の第1フェーズはあまりうまくいっていないということがあるとしても、第2フェーズはきっちろと目的を達成するとの意思表示のあらわれ。
第2フェーズとしては5月9日の対独戦勝記念日を一つのゴールとして東部の支配領域を拡大し、一定の勝利宣言をすること。
ウクライナ東部のロシア語を話す人たちを救済するゴールを達成したことを示す。
こうした中、日本政府は4月12日に追加の制裁としてウオッカなど38品目のロシアからの輸入を新たに禁止すると発表しました。
さらにロシアの企業に対して10%以上出資することなどを禁止します。
日本を含め国際社会が制裁を強化していますが専門家は…
ロシア情勢に詳しい
笹川平和財団
畔蒜泰助主任研究員

石油やガスなどエネルギーに本格的なメスが入らないと止まらない。
さらにインドも中国も経済関係がある。
プーチン大統領の発言が根拠のない虚勢というものではない。