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[WBS]中露外相が会談!反「制裁」の中国 新たな動きは?

2022年3月30日

ロシア侵攻後 初の中露外相会談!

"経済支援"は? 次の「標的」は中国か

この中露外相会談について中国国内ではどのような反応があったのでしょうか。北京支局の佐藤真人記者に伝えてもらいます。

中露外相の直接会談となった3月30日、戦争の終結にむ向けて中国が動くのではないかとの期待がありましたがそうはなりませんでした。実際には両国の関係性の再確認などにとどまり、メディアが大きく報じる動きは見られません。

会談内容は日本時間の夜8時前に中国外務省がウェブサイトで簡単に発表しただけで国内のメディアはその内容をそのまま報じるにとどまっています。

ウクライナにもロシアにも寄り添いきれない中国の姿勢が改めて浮き彫りになった印象です。

中国の人たちはロシアの侵攻を支持しているのでしょうか。

北京市民に話を聞くとロシアに理解を示す人が多いですが、その背景には一種の打算があるようです。

北京市民。

ロシアとプーチン大統領を心から支持している。彼が倒れないように願っている。

アメリカがロシアを倒した後に中国を倒しにくる恐れがあると思っている。

「戦争の原因は何だと思う?」

ロシアが圧迫されすぎて仕方なかったと思う。主にアメリカがコントロールしているかもしれない。

国民や政府の中にはロシアが戦いに敗れれば、ましてや万が一旧ソ連のように国家が崩壊する事態となれば次にアメリカなど欧米の標的になるのは自分たち中国だという恐れがあります。

ある中国の専門家に話を聞いたところ、ロシアが壊滅的なダメージを受けるのを和らげるために中国側が経済的な支援を行うものの各国が行うロシアの制裁の効力がなくなるまでの支援はしないのではないかと指摘していました。

なぜなら中国はウクライナから最初の空母「遼寧」のもととなった艦艇を売却してもらうなど軍事的にも深い関係があるからです。

さらに2013年にはウクライナの当時の政権との間でウクライナに核兵器を使用した侵略や脅威があった場合、中国は相応の安全保障を提供することを確約すると定めました。

今年秋には中国共産党の党大会を控え、異例の3期目を目指す習首席にとっては仲裁に乗り出すという火中の栗を拾うよりも距離をとって事態の推移を見守るという姿勢を取り続けるようです。

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