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[WBS]停戦へ進展は?アメリカ・中国高官 侵攻後 初の会談

2022年3月14日

ウクライナ情勢のカギ握る!アメリカ・中国高官協議の行方は…

ウクライナ情勢をめぐってアメリカと中国が侵攻後、初めてとなる高官会議を開いています。ロシアに大きな影響力を持つ中国ですが今回の会談は事態の打開につながるものとなるのでしょうか。

北京支局の杉原啓佑記者。

会談はまだ続いているものとみられます。中国メディアもまだ内容については報じていませんが、今回の会談では特に経済制裁について激しい応酬が続いているものとみられます。

会談でアメリカ側は経済制裁の効果を弱めるようなロシアへの経済的な支援を中国が行うことを認めないとの立場を伝えた模様です。

仮に支援した場合は中国に対してもロシアに準じた制裁措置に踏み切ると警告した可能性があります。

一方の中国側は欧米側の経済制裁について問題解決につながらないばかりか世界経済にも影響を与えるとして一貫して反対の姿勢をとっています。

そのため今回の会談でも楊潔篪氏はロシアの立場に理解を示し、経済協力を続ける意向を示すものとみられます。

アメリカと中国の立場には大きな隔たりがありそうですが、今回の会談で何らかの成果は見込めそうなのでしょうか。

これまでの中国の動きを見ていると今回の会談だけでは具体的な成果を見出すのは難しいのではないかと思います。今回のウクライナ侵攻をめぐり中国は非常に難しい立場に立たされています。表向きは平和外交を推進している中国なので、民間人の犠牲が急増するこの人道危機を前にロシアを露骨に支援することにメリットはありません。一方、アメリカに対抗するという面ではロシアと蜜月とされる関係にヒビが入ることへの躊躇があります。中国にとってはロシアを切り捨てるという選択肢は現時点ではありえません。

アメリカ側はロシアにものを申せる中国に責任ある行動を求め、事態打開を図りたいものと見られますが、中国側は事態の推移をこのまま見守りたいというのが本音と見られ、今後どこまで積極的に関わるかは不透明です。

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