3月8日、WBSで独自ニュースとして伝えたファイザー製のワクチンを接種するための新型の注射器。
通常は1瓶で5回分とされる接種が7回できるといいます。開発したテルモは3月9日、今月下旬から生産を開始し年間2,000万本を供給すると明らかにしました。
そしてこちらもご覧ください。糖尿病の治療で使われるインスリン用の注射器です。
こちらの注射器を使うことでもワクチンを7回接種できると京都の病院が発見し、河野担当大臣は調達に前向きの姿勢を示しました。
医療法人徳洲会宇治徳洲会病院
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河野ワクチン担当大臣、
宇治徳洲会病院で特殊な針を使ったらファイザー製ワクチン7回取れるということで、これは大いにやっていただきたいと思う。
余剰分があれば調達も考えうると思って指示しているところだ。
3月9日、ワクチン担当の河野大臣が新たに調達の検討を指示したインスリン用の注射器。
ファイザー製のワクチンは通常の注射器で5回分接種できるといわれていますが、インスリン用の注射器なら7回に。
その使い方を発見した京都の病院を訪ねてみると…
宇治徳洲会病院の末吉敦院長、
河野大臣が評価してくれて「みんなもやってみたら」と言ってくれてうれしかった。
そもそもインスリン用の注射器にはどんな特徴があるのでしょうか。
このインスリン用の注射器は0.3mlずつ取れ、まったくデッドスペースがないことが分かる。
普通の注射器を1本分取ってさらに余る。0.1ml余る。
ファイザー製のワクチンは筋肉注射で接種されています。その針の長さはおよそ25ミリ。一方、インスリン用の注射器は皮下注射に使われるので針の長さは短く、およそ13ミリ。
一般的に欧米人より皮下脂肪が薄い日本人にはインスリン用の注射器でも筋肉注射ができるケースが多いと発見したといいます。
皮膚がこれで、ここからが筋肉。
9.6mmが皮膚から筋肉まで、23.8mmが上腕骨まで。
日本人は骨までの深さが浅いので短い針でギリギリぐらい。
余裕がいるので10mm超えたら長い針を使うようにしている。
皮下の厚さ、筋肉までの距離と骨までの距離を測って針の深さを決めて注射しているので、ひと手間かかるがエコーがあることで正確にやれている。
宇治徳洲会病院では3月8日に接種した259人中、222人がインスリン用の注射器で接種できたといいます。
一方、インスリン用注射器をワクチン接種用に回しても糖尿病治療には別のタイプの注射器が主流のため影響はないといいます。
このインスリン用の注射器を推奨するかについて加藤官房長官は、
エコー検査を行うなどで皮下注射用の短い針でも筋肉内への注射が確実に実施されることなど適正な接種を担保していただくことが必要だということで国としてこの方法を広く推奨する予定はない。
そうした状況であるから、供給スケジュールに変恋が生じるとも考えていない。
注射器国内最大手のテルモ。
3月8日、WBSが報じた7回接種ができるという新たな注射器を見せてくれました。
テルモの冨田上席執行役員、
無駄なくワクチンを投与できるように開発した。
テルモが開発した新しい注射器は針と注射器本体の一体型。針と本体の隙間をなくすことで注射器に残る薬液の量を従来の注射器と比べて30分の1に減らせるようになったといいます。
ワクチンの無駄をなくす工夫は針にも。
インスリンの注射器より3mm長い、16mmにしました。
16mmというのは日本人の90%が筋肉に届く長さだということです。
筋肉注射で使われる25mmよりも9mm短くすることで針に残る薬液も極限まで減らし、徹底的に無駄を省いた注射器となっています。
3月下旬から生産できるように準備を進めていて、年間2,000万本程度は供給したいと考えている。
ただ、7回接種するためには医療関係者の習熟が必要だといいます。
注射器の空気抜きをするとワクチンが漏れて無駄になるので手技に起因する部分もあるので7回できるとは言えないと思う。