アメリカの議会で公聴会に出席したツイッターのセキュリティー部門の元責任者、ピーター・ザトコ氏。今年夏、ツイッターのセキュリティーには重大なリスクがあると告発していました。公聴会では何を語ったのでしょうか。
アメリカ ツイッター元幹部 議会証言
マスク氏との買収訴訟に影響!?
2020年からツイッターでセキュリティーの責任者を務めていたピーター・ザトコ氏。もともとは有名なハッカーでした。
今年1月にツイッターを辞め、「社内のセキュリティーに重大な問題がある」と告発。13日の公聴会でも改めて指摘しました。
ツイッター
元セキュリティー責任者
ピーター・ザトコ氏

影響力のあるSNSは泥棒やスパイに侵害されるセキュリティー上のリスクを放置している。
中でもザトコ氏が最も警鐘を鳴らしたのが外国勢力によるツイッターへの介入です。
FBIから中国の工作員が少なくとも1人在籍していると知らされたことや、インド政府の意向を受けた人物も在籍していたと述べました。
ツイッター
元セキュリティー責任者
ピーター・ザトコ氏

ツイッターは彼らが何者で、どんな情報を外国政府に渡しているのかを全く分かっていなかった。
ツイッターは「公聴会はザトコ氏の主張が矛盾と不正確さに満ちていることを確認したに過ぎない」と主張しています。
そのツイッターは13日にイーロン・マスク氏による、総額440億ドル(約6兆3,000億円)の買収の可否を問う臨時株主総会を開き、買収受け入れで承認しました。
ただ、マスク氏側は7月に買収の撤回を表明していて、その理由にザトコ氏の内部告発も上げています。
契約履行を求めるツイッターとの訴訟は10月にデラウェア州で予定されていて、両者の駆け引きが一層激しくなりそうです。