アメリカのSNS大手ツイッターは電気自動車大手テスラCEOのイーロン・マスク氏による買収に合意したと発表しました。その買収額は総額およそ440億ドル、日本円で5兆6,000億円ほどに上ります。一時は対立姿勢も見せていたツイッターですが、なぜ買収を受け入れたのでしょうか。
ツイッター"電撃"買収!「赤字体質」改善できるか
カリフォルニア州サンフランシスコにあるツイッターの本社。
マスク氏によるツイッター買収の合意を受けて街の人は…
ツイッターのユーザー
マスク氏には何かのアイデアがあるはず。何が起きるのか楽しみだ。
ツイッターのユーザー
彼はユーザーの言論をもっと自由にしようとしている。いいことだ。
マスク氏への期待の声が上がる一方でこんな懸念をする人も…
ツイッターのユーザー
ツイッターが強力なパワーを持てば民主主義や報道の自由への攻撃になりうる。
ツイッターのユーザー
トランプ氏が戻ってくるかどうかが問題だ。
去年1月に起きたアメリカ連邦議会議事堂の襲撃事件。
ツイッターはこの事件に関し、当時のトランプ大統領が暴力をあおる投稿をしたとしてアカウントを永久追放しました。
しかし今回、言論の自由を掲げるマスク氏がツイッターを買収したことで投稿の規制が緩和され過激な投稿が許されるようになるのではと指摘されています。
こうした点をホワイトハウスは…
ホワイトハウス
サキ報道官
ツイッターが誰のものになるかは別としてバイデン大統領は巨大なSNSの力について懸念してきた。
期待と不安が入り交じる中、気になるのはツイッターの動きです。
13日にマスク氏が買収提案をした直後、ツイッターはマスク氏が株の買い増しをしづらくなる買収防衛策を導入。マスク氏と対立する姿勢を見せていましたが一転、買収受け入れを発表したのです。
なぜ急に買収を受け入れたのか。
専門家は28日に発表されるツイッターの決算がカギだとみています。
ウェドブッシュ証券
ダニエル・アイブス氏
本日合意を発表したのは28日発表の決算がホラー映画並みにひどいからだろう。
広告収入や利用者数は総崩れしていて、だからツイッターは身売りを急いだのだろう。
9年前に上場したツイッターですが、黒字を確保したのはわずか2年間のみ。
フェイスブックを運営するメタなどのライバルが大きな収益を上げる中、一人負けの状態が続いていたのです。
今回の買収は年内に完了する見込みで、その後ツイッターは上場廃止となります。
マスク氏のもとでツイッターの業績は改善に向かうのでしょうか。
ウェドブッシュ証券
ダニエル・アイブス氏
マスク氏のこれまでの実績を見れば改善しないとは言えないだろう。
ツイッターはおそらく月額2~3ドルのサブスクリプションモデルを目指すだろう。
コンテンツも増えるはずだがひとまず様子見だ。