株式会社鶴屋吉信
東京・日本橋にある和菓の「鶴屋吉信 東京店」。
180年近い歴史を持つ老舗です。京都で代々引き継がれてきた餡庫(あんこ)を使った菓子が並びます。
この老舗が2年前に作ったのがカウンターの席です。なんと熟練の職人が目の前で和菓子を作ってくれるのです。
3種類から選んでいただけます。
季節に合わせた生菓子を提供しています。
この日は、口溶けの良い皮で白あんを包んだ「梅みやび」、焼いた皮で小倉餡を包んだ「黄水仙」、そして「福の春」。
「福の春」の作り方は、特製のこし器で緑のあんこを裏ごし、そして小倉餡を包んでいきます。続いて目の細かい網で黄色いあんこを裏ごしします。春の代表的な花「福寿草」が完成です。
株式会社鶴屋吉信の梅津泰和さんによると、
和菓子は最後に付けたものを「におい」という。トッピングという洋菓子の用語が分かりやすいが香りをつける意味でもあり最後に仕上げる意味。
抹茶が付いて「お抹茶と季節の生菓子」は1,296円です。
作りたての和菓子、そのお味は、
小豆が美味しい。中の小豆がしっかりしている。
簡単そうに作るが、すごくきれいに出来上がってビックリ。
生菓子の実演を初めた理由は松尾高志店長によると、
近隣のOLや若い人や外国人にも和菓子を親しんでもらう狙いで始めた。
株式会社虎屋
一方、創業約500年の株式会社虎屋。
あんこにこだわった羊羹が看板商品です。そんな株式会社虎屋でも新しい取り組みが始まっています。
それが2016年に都内にオープンした「TORAYA CAFE AN STAND」。店内はあまり和を感じさせない洋菓子店のようなつくりです。
三浦純店長が運んできたのは、あんこがたっぷりとのったトースト「あんトースト(486円)」。
あんこを洋風にアレンジしています。メープルシロップ、寒天などを混ぜて滑らかにしたあんこペースト新しく生み出しました。
「あんペースト(1,080円)0」はパンなどに塗りやすく、お土産としても人気が高いといいます。
街の人に聞いてみると、
チョコレートよりさっぱりしていて、すごくパンに合う。
普段、あんこを買うことがないので瓶だったらパンにつけて毎朝食べられるので買いやすい。
和菓子の老舗が営むカフェ。その狙いは、
通常のとらやより若い層をターゲットにして、あんこを親しんでもらい、いずれは和菓子を好きになってほしい。
「とらや 東京ミッドタウン店」では、
お酒を加えた羊羹。
富山の銘酒「満寿泉」をあんこに練り込んだ羊羹です。3月までの限定品。
さらにこんな提案も、
「和菓子で酔うプレート」です。
こちらはソムリエが選んだワインに合う羊羹。今までにない組み合わせを提案し新しい消費を掘り起こそうという狙いです。
株式会社虎屋の橋本恒平さんは、
酒と味わうと和菓子の違った一面や可能性を感じてもらえると思う。
老舗が打ち出す「あんこ」の新しい魅力。和菓子のファンを増やすことができるのでしょうか?
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