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[WBS][ケーザイのナゼ?]ドラッグストアに"生鮮"のナゼ?あなたの"ギモン"直撃リサーチ[株式会社ツルハ]

ワールドビジネスサテライト(WBS)

シリーズでお伝えしている「ケーザイのナゼ?」。

今回はドラッグストアについてです。

薬に日用品、食品とさまざまなものが揃うドラッグストア。頻繁に利用するという方も多いのではないでしょうか。

そのドラッグストアの売上げは年々拡大していて、昨年度は初めて8兆円を超え、コンビニの10兆円に迫る勢いとなっています。

ドラッグストアはなぜ成長を続けているのか取材しました。

株式会社ツルハ

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千葉市にあるツルハドラッグ。

中に入ると日用品や化粧品が並ぶ一般的なドラッグストアに見えますが、広い店内を奥に進んでいくと…

安達洋之記者。

こちら新鮮野菜と書いています。キャベツやとうもろこし、マツタケもあります。お肉も結構種類が豊富にあります。

まるでスーパーマーケットのような品ぞろえ。

今このように生鮮食品売り場を設置しているドラッグストアが増えています。

一体ナゼなのでしょうか?

生鮮食品が欲しければスーパーを訪ねそうですが、お客さまはなぜわざわざドラッグストアで生鮮食品を買うのでしょうか。

時間も短縮したいのでなるべく1ヵ所で済ませたい。

化粧水だけが欲しくて来たが生鮮食品も晩ご飯に買おうかなと。

一石二鳥。

さらにこちらの男性に聞いてみると…

処方箋を預けて薬を作ってもらっている間、ずっと見て歩いている。

薬を待っている間、生鮮食品などを買い、その足で再び調剤の窓口へ。

薬剤師。

水で飲める錠剤が入ってきた。

面倒くさくなくていい。

薬と生鮮食品が同じ店で買えるため時間の節約になっていました。

こうした時短やついで買いのニーズを捉えているようです。

こちらの店舗では去年12月に生鮮食品売り場を設置して以降、売り上げが2割ほど伸びているといいます。

ナゼ店側は生鮮食品を導入したのでしょうか。

ツルハドラッグおゆみ野南店、林良樹店長。

お客様の来店頻度も高まる。

ヘルスケア、化粧品、日用品へのお客様の増加、相乗効果を生み出すことに成功している。

ツルハグループでは全国に2,420ある店舗のうちおよそ3分の1で生鮮食品を展開。今後も拡大していく方針です。

そのほか業界1位のウエルシアを生鮮食品売り場を徐々に広げています。

2020年度の売上では生鮮を含む食品の割合が最も高くなっていました。

一方、生鮮食品を強みとしてきたスーパー側も対応策を打ち始めています。関東地方を中心にディスカウントスーパーを展開するオーケー。

オーケーのヘルスケア本部、越名英憲さん。

イートインコーナーを一部改修。ヘルスケアと調剤を備えた薬局を開設。

こちらは逆にスーパーの中に調剤薬局を併設するという対抗策に先月乗り出しました。

ただナゼ、これまでスーパーに調剤薬局はあまりなかったのでしょうか。

法規制の縛りを受ける領域。

基本的な商習慣も違うので合わせるのに非常に苦労している。

調剤薬局を設置する際、法律で薬剤師の確保が求められています。

しかし、スーパーが販売と調剤を両方をこなす人材を獲得するのは困難だといいます。

また医薬品を扱うノウハウがないことなどからスーパーからの参入はハードルが高くなっています。

ドラッグストアは間違いなく競合関係にある。

近年、ドラッグストアも食品の種類が非常に増えているのは確認している。

こちらも対抗していく。

ドラッグストアとスーパーの激しい争い。

今後、どちらが優位に立つのでしょうか。

専門家に聞いてみると…

小売業界に詳しいJPモルガン証券の村田大朗シニアアナリスト。

ドラッグストアは利益率が高い医薬品、化粧品でもうけて、食品はそれほどもうけなくても商売が成り立つ優位性がある。

ドラッグストアが食品で価格競争力や利便性を武器にシェアを広げていく。

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