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[WBS]波乱の東芝 島田社長生出演 ~激動の1年 混乱の原因は~[株式会社東芝]

ワールドビジネスサテライト(WBS)

株主総会が来週ピークを迎える中、あの企業の行方が注目されています。

波乱の東芝 島田社長生出演!異色 航空機エンジニア出身

東芝本社、その38階にいるのが3月に就任したばかりの島田太郎社長。

身長193cm。

じつは…

東芝
島田太郎社長

この飛行機を設計した。
外側の形は全部やった。

1990年に入社したのは新明和工業、島田さんは自衛隊の飛行機を設計するエンジニアでした。

そこからドイツのシーメンスを経て、2018年に当時の車谷会長に中華料理店で口説かれ東芝に入社。

半導体や原子力関連など経済安全保障上の重要技術を持っている東芝。

物言う株主との対立、迷走してきた経営、東芝をどう再生させるのか…?

激動の1年 振り返る「混乱」

大江麻理子キャスター

来週の火曜日に会社の経営体制が決まる大事な株主総会を控える中での生出演ということでお話を伺いたいと思います。
まずは波乱尽くめの東芝のこの1年、株価の推移とともに振り返ってみましょう。

去年4月に海外ファンドのCVCから買収提案がありましたが、直後にファンドとの関係性を疑われて車谷社長が辞任します。

6月には取締役会議長だった永山さんの再任が否決されました。

そして11月には企業価値の向上策として3社に分割する案というのを発表しますが、その後株価は下落、そして伸び悩みました。

その3ヵ月後に3社に分割する案から今度は2社に分割するという案に修正しました。

そして3月、分割案を主導した綱川社長が退任します。ここで島田さんが社長に就任しました。

そして同じ3月の株主総会で2社に分割するという案が否決されます。

この辺りになると株価が上昇しています。

そしてこの4月に東芝は再編提案の公募というのを開始しました。

大江麻理子キャスター

この1年を振り返ってみたわけですが、その前から考えてもずっと東芝は様々な問題で揺れていますが、改めていかがでしょうか?

東芝
島田太郎社長

今の東芝の状態を考えると業績は極めて順調。利益もとても出る会社になった。
アップルトゥアップルで比較できる感じでいうとほぼ最高益に近い状態にある。
その中でも株主の期待はもっと高いところにあって、その期待に応える、株主からの信頼を得ることが我々に課せられている重大な今やるべきことの一つです。

大江麻理子キャスター

島田社長は2018年にドイツのシーメンスから転職をした。
東芝だけでなく外部の視点もお持ちだと思うが東芝の経営の混乱、その原因はどこに?

東芝
島田太郎社長

自分たちを信じること、しっかりとやることが大切。
それをずらさずにやれば元々東芝が持っている力は非常に優れているので必ずいい状態に戻ると思っている。

大江麻理子キャスター

信じることができる体制ですか?

東芝
島田太郎社長

体制というより我々の場合は東芝の特徴として非常に幅広い事業を手掛けてきたという過去の経験がある中で、それぞれがそれぞれで立派なビジネスをやっているところもある。
東芝が一致団結してやるときにどういうふうにやるのが一番いいのかというのを腹打ちして、それを信じて進めるかどうかが大事だと思う。

"物言う株主"どう向き合う?

大江麻理子キャスター

一致団結して進めるかどうかの鍵になるかもしれない物言う株主について見ていきます。
東芝の株主の半分は海外投資家です。
そのうち物言う株主の外資ファンドが上位を占めています。そして今回、ファラロン、エリオットの幹部を新たに取締役候補に受け入れるということになっていますが、島田さんは取締役候補に物言う株主の幹部が入ることについては?

東芝
島田太郎社長

東芝は最も先進的なガバナンスを採用している企業。
我々のような執行側の人間が取締役の人事に関して口を出すことはできない。

大江麻理子キャスター

島田さんは今は執行役で今度の株主総会から取締役になられるということですね。

東芝
島田太郎社長

東芝だけでなくガバナンスのモデルとして執行側のCEOが暴走することは多くの企業で見られた。それを避け、さらに株主の立場を保護する意味でも外部の取締役で構成された指名委員会で取締役のメンバーの候補を選定するのがルール。世の中の最も進んだガバナンスのモデルといわれている。
ですので私がコメントする立場ではないと思っています。
一般的なこととして株主が取締役に入るということはあることではある。

大江麻理子キャスター

取締役候補を送り込む物言う株主のファラロンで去年の株主総会、このような提案をしています。
「2021年4月1日から2026年3月31日まで営業キャッシュフローの全額を剰余金の配当または自己株式の取得により株主に還元する。」
つまり営業で稼いだお金を全部株主に還元せよとも取れる発言をしていたということですが、こうした発言をする株主が取締役に入ると成長に使うお金が残るのかどうか?

東芝
島田太郎社長

会社は投資をしなければ成長をしない。
この時のファラロンの意図はわかりませんが、実際には株主総会で否決された。
ということは株主は1社ではなく、株主全体の利益を考えて何が最もいいのかを考えられている。

大江麻理子キャスター

物言う株主に有利な経営をするかもしれない懸念は?

東芝
島田太郎社長

株主総会でそのことが問われる。取締役として特定のことをしてはいけない、特定の方に有利なことをしてはいけない法律などがある。
そういうことも鑑みて問題ないかどうかチェックする必要はあると思う。

経営会議密着…鍵はデータ?

6月18日、土曜日にも関わらず東芝の幹部が勢ぞろいしていました。

じつはこれ、島田社長が始めた役員ワークショップ。

話題に上がっていたのは…

東芝
島田太郎社長

携帯とか電池から得られるデータをまずはプラットフォームデータ化。

どこを攻めるかはデータ量で決めた方が良いと思う。

東芝
島田太郎社長

もちろんです。

データ量が少ないところを攻めても…

東芝
島田太郎社長

あんまり意味がない。

島田社長が打ち出したのはデータを活用したビジネス。

壁に貼り出した構想には東芝の社会インフラ事業などから得られるデータを生かした戦略が。

東芝
島田太郎社長

製造業でデータがより多く取れれば私たちは回収する技術は持っている。。

ただデータビジネスといえばグーグルやアップルなどGAFAなどがライバル。

島田社長は将来的にデータのプラットフォーマーになる構想も抱いています。

東芝
島田太郎社長

最近アップルはどんどん車載化されている。
その辺にわれわれも同じアプリで入れないかなと。

「島田ビジョン」新たな稼ぎ頭は?

大江麻理子キャスター

東芝は今月、新たな経営方針である島田ビジョンを発表しています。
東芝はデータ事業を中心に稼ぐ企業になっていく?

東芝
島田太郎社長

それが中長期の柱になる。

大江麻理子キャスター

中長期まではさまざまなものがある?

東芝
島田太郎社長

もちろんです。
われわれはそれをやるだけでなく、さまざまなビジネスを伸ばしながらスケールアビリティのあるデータのビジネスをやっていきたいと考えている。

大江麻理子キャスター

具体的にはどのようなもの?

東芝
島田太郎社長

DX1.0といっているがGAFAがやっているパソコンやスマホからデータを集めて、それをクラウドでプラットフォームしていく。それに対してわれわれはモノから生み出されるさまざまな情報をつなぐことによってGAFAがタッチできないようなデータをプラットフォームにしようと狙っている。

大江麻理子キャスター

東芝にとっての強みは、さまざまなモノのハードがあるということ?

東芝
島田太郎社長

そこが大きな違いだと思う。それをわれわれはサイバーフィジカルシステムと呼んでいる。
モノから生み出されるデータの新たなプラットフォームの形。

大江麻理子キャスター

車谷さんも同じようなことを話していたが、考え方はその流れ?

東芝
島田太郎社長

同じことです。ただここ数年で具体的にいろいろなものが進んでいることが大きな違い。

大江麻理子キャスター

東芝グループは従業員がおよそ11万人、島田ビジョンでは営業利益を2025年度までの3年間で1,700億円から3,600億円にするということですが、これはどうすれば実現可能?

東芝
島田太郎社長

コストを削減できるところもあり、そういったところを丁寧に積み重ねることと新たなビジネスの組み合わせで実現できると思っている。

大江麻理子キャスター

事業売却やリストラは?

東芝
島田太郎社長

それはプランしていません。

再編案は…非上場化?買収?

大江麻理子キャスター

島田ビジョンを実現する上で経営体制の安定化は重要になりますが、物言う株主から取締役を受け入れる案と合わせて、現在東芝は会社の再編案を公募しているという状況です。現状は10件の提案があり、そのうち8件が非上場化、2件が上場を維持する内容ですが、島田さんはこの提案をした方々と会って話をしている?

東芝
島田太郎社長

かなり頻繁に話をさせていただいている。

大江麻理子キャスター

島田さんが目指している方向性と似ている案はある?

東芝
島田太郎社長

お互いにインスパイアすることが大切。最終的にマルチステークホルダー、会社の従業員、お客様も含めて最も東芝の価値を高める方法が何であるかを選択することが一番大切。

大江麻理子キャスター

非上場、上場維持どちらの方が東芝にとって有意?

東芝
島田太郎社長

価値の最大化を中心に考えることであって、形がどうかは結果論。私が非常に重視しているのはわれわれがどういう領域でどう会社を伸ばすことができるかということを多くの方に知ってもらうこと。どれがいいのかは後から決まること。

大江麻理子キャスター

今日の株価は5,441円。一部のファンド関係者に話を聞くとすでに買収、非上場化を織り込んだ株価になっていて高い水準になっているという声がある。マーケット環境が悪化している中で株価が高くなっていて、実際に買い手がつくのかどうかという問題もあるが?

東芝
島田太郎社長

今後の進捗で今は申し上げにくい。
それだけ東芝に対する期待値が大きいと思っている。

大江麻理子キャスター

東芝はどういう会社になると思う?

東芝
島田太郎社長

東芝が他の会社と違う点は世の中に全く無いものを作ることができる会社だと思う。世の中の初を作る会社、NAND型フラッシュメモリー、DynaBookのようなパソコン、ワープロを世界初で作った会社。これが失われると東芝が東芝ではなくなる。それを継続しながらいかに次から次へと新しいビジネスを生み出せる東芝を続けることができるのかがわれわれにとって一番大切なこと。

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