10月25日に発表された月例経済報告。個人消費や設備投資など景気全般に関する政府の公式見解ともいえる資料です。今月の国内景気については「景気は、緩やかに持ち直している。」と表現しました。
しかし、先行きについては物価の上昇、供給面での制約などの影響に十分注意する必要があるとして、急激や円安や物価高への懸念を示しています。
食料品を始め、さまざまな物やサービスが値上げする中、「節約」や「お得感」といった消費者の生活防衛意識をチャンスと捉える動きがいま広がりを見せています。
値上げの秋 生活防衛に商機
"炒め専用油"で実質半額!?
小売大手のイオンが10月25日にある新商品を発表しました。
イオントップバリュ
和田浩二取締役

家計への負担を少なくする商品はできないのか。
今回このキャノーラ油ハーフを開発した。
イオンのプライベートブランド「トップバリュ」の食料油「キャノーラ油ハーフ」です。実はこの油、家計に優しいある特徴が…
イオントップバリュ
和田浩二取締役

いつもの半分の量で料理ができる炒め物専用の油。
半分の量で済むということは1本買えば2本分になるからお買い得価格。
今回の新商品、実は炒め物専用に開発された食用油。乳化剤を添加したことで1回の使用料を半分に抑えられるといいます。
従来のサラダ油と比べてみました。従来品を使った炒め物、ナスが油を吸ってしまいフライパンに油がほとんど残りません。しかし、新商品では炒めた後も油が野菜に吸収されずに残っています。具材の中まで染み込まないので少ない量の油で調理ができるのです。
味に違いはあるのでしょうか。
吉脇丈志記者

油は表面だけで中は野菜の食感がしっかりと残っています。
摂取する油の量も抑えられるためヘルシーな料理に仕上がるといいます。
商品開発の背景にあるのが食用油の価格高騰です。ウクライナ情勢の悪化などを理由に価格は1年間で1.4倍に上昇。半分の量で済む油の発売で節約志向の消費者を取り込む狙いです。
イオントップバリュ
商品開発本部
山本浩哉さん

市場価格もどんどん上がっている。同じように商品価格を上げるのではなく、逆の発想で使用量を少なくした油を作ったらどうかと。
いろいろ考えならが進めていきたい。
値上げの秋 生活防衛に商機
楽天 お得ポイントで囲い込み
一方、楽天グループが発表したのは…

「楽天グループ 家計応援術2022」はこちらです。
家計応援術と名付けられた4つの節約術です。
楽天の調査では値上げによる1ヵ月あたりの家計の支出が平均で1万5,000円近く増加。こうした状況から割引クーポンの利用が増えたり、セール時にまとめ買いをするユーザーの実態が顕著になったため、より効率的な節約方法を提案することにしたのだといいます。
例えばその一つがポイントの多重取りをしようというもの。ポイントカードの提示などはすでに実践している人も多い気がしますが…
楽天グループ 広報部
二村舞さん

買い物が終わった後にレシートを「楽天パシャ」というサービスで送信すると最大500ポイントたまるチャンスがある。
決済が終わった後も実践してもらいたい。
その他、野菜の皮ごと使った料理のレシピを提案したりと節約術の種類は多種多様です。
独自の経済圏を形成している楽天。複数のサービス利用でユーザーはポイント還元率がより高くなる仕組みです。
物価高の中、節約やお得感を打ち出すことで新たなユーザーの囲い込みにつなげたい考えです。
楽天グループ 広報部
二村舞さん

今回の家計応援術を使って値上げの秋を乗り切ったもらいたい。