友ヶ島
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和歌山県にある小さな漁村。
週末ともなるとある島に渡る汽船に乗るため100人ほどの行列ができます。
「何を見に行く?」
要塞です。
廃墟スポット。
要塞や廃墟を見に人々が押し寄せる島とは一体?
汽船
目指すのは沖合から10km程離れた「友ヶ島」。
船は小さな島と島の間を通りながら回り込むように進んでいきます。
波に揺られること約20分、ようやく桟橋が見えてきました。
船が到着すると普段は無人島の友ヶ島があっという間に観光客でいっぱいになります。
要塞
明治時代、大阪湾を防衛するための要塞として6つの大砲が設置されていた友ヶ島。
戦後、大砲は取り壊され撤去されたものの、いまでも砲台跡が島中に残っています。
天空の城ラピュタ
そんな友ヶ島にいま急増しているのが若い観光客です。
その理由とは
ネットで「ラピュタ」の島のようだと有名になっていて、写真を見て来たいと思った。
「ラピュタ」のあのシーンに出てきたなと想像しながら。
映画も見てきた。
若者が口々にあげるのがジブリ映画の「天空の城ラピュタ」。
一体どんな場所なのか、島を管理する市の職員に案内してもらいトンネルをくぐって、その先にあったのは…。
和歌山市観光課の田伏密宏さんによると
こちらが第三砲台跡。
生い茂る緑に古びた赤レンガの建設物、まるでジブリ映画に入り込んだような光景が目の前に広がります。
新聞記事で友ヶ島の砲台跡が「ラピュタ」に似ていると話題になり、インターネットで拡散されたのが要因。年々、来る人が増えている。
SNSなどインターネットを通じて若者を中心に口コミが広がり、ここで幻想的な写真を撮ろうと多くの人が集まっているといいます。
観光客は
楽しかった。他では味わえない。日本じゃないみたい。
歴史
昭和20年代には南海電気鉄道株式会社によって開発が進められた友ヶ島。
一時は人気観光地となり、ピーク時には年間約9万人が訪れました。
しかし他のレジャー施設が増えたことで客足が遠のき2010年には1万人台まで減少。
それがラピュタ効果により、いまでは5万人台まで急増しています。
海の家
島に唯一の宿泊施設にはラピュタ人気に火がついてからというもの週末は予約でいっぱいになるといいます。
海の家オーナーの吉田和久さんは
最初の頃はお客様が全然いなかったが、だんだん増えてきた。4~5年前からゴールデンウィークやお盆、土日は人がすごい。
かつての賑わいを取り戻しつつある友ヶ島。
昔の姿をそのままに今に歴史を伝え続けています。