経営者の高齢化に伴に次世代に会社を引き継ぐ「事業承継」がいま注目されています。
2025年に70歳以上となる中小企業の経営者や個人事業主の方はおよそ245万人に上ります。
そしてその内のおよそ半数は後継者が決まっていないとみられています。
こうした中、事業承継に早くから関心を持ってもらおうと銀行や大学が動きだしました。
株式会社東京スター銀行
[blogcard url="https://www.tokyostarbank.co.jp/index.html"]
首都圏を中心に店舗を持つ東京スター銀行。
ベンチャー企業と組んで7月6日から公開したのはインターネット上で自社の株価を簡単に算定できるサービスです。
[blogcard url="https://www.baton-touch.biz/"]
スマイルワークスの坂本恒之社長は、
2つの株価が算定できる。ひとつはM&A(合併・買収)を行う時の株価。
もうひとつは後継者がいる場合、相続する時の株価。
事業承継する場合、早くから株価の水準を知ることが欠かせません。
このサービスでは決算書を手元に用意すれば誰にも知られずに無料で株価を算定できます。
時間は3分から10分程度です。
東京スター銀行・代表取締役常務、石田康明氏は、
事業を継承・売却したらどのくらいの価値になるか試算することは非常に意味がある。
そこで中小企業の経営者に実際に体験してもらいました。
東洋美術印刷株式会社
[blogcard url="https://www.toyobijutsu-prt.co.jp/"]
東京・千代田区にある印刷会社です。
社長の山本久喜さん、数年前に先代から株式を譲り受けました。
「事業承継をした時、株価を調べたのか?」
税理士に算定してもらった。資料を用意したり、時間もそこそこかかる。
インターネット上で自身の株価を算定してもらいました。
業種や従業員数のほか、資本金など決算書の数値を入力すれば完了です。
難しい数字ではない。簡単に入力できる。だいたいの感じかつかめる。非常にいい。
明星大学
[blogcard url="https://www.meisei-u.ac.jp/"]
一方、こちらは事業承継を学べる大学。
都内にキャンパスを持つ明星大学です。
経営学部の谷井良教授、
父母がやってきた事業をうまくやっていけるか、これは分からない。
新事業に転換してでも会社を存続させなくてはいけない。
2017年から経営学部に「事業承継・起業コース」を開設しました。
学生は、
家業を継ぐことしか頭になかったが、例えばレンタカー会社なので運転代行サービスを始められるとかそういうことを学んだ。
家族経営を学ぶファミリービジネスの授業がある。それについて学びたい。
早くから事業承継について学ぶことで就職先選びでも将来を見据えたキャリア形成が出来ると期待されます。
経営学部の石橋貞人教授は、
事業承継は起業が替わる瞬間。体系的に学んでもらいたい。