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[WBS][ROAD TO TOKYO] 東京五輪の大会経費…3兆円に!?膨れているという指摘も!

2019年3月12日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

東京オリンピックに向けたさまざまな動きを追う「ROAD TO TOKYO」。

3月12日でオリンピック開催まで500日となりました。

今回注目するのはその大会経費です。

東京大会ではその開催費用を抑えたオリンピックというのを目指していますが、いまやその規模は3兆円になるとの指摘もあり、今後さらに膨らむ可能性もあります。

曖昧なオリンピック経費の実態を取材しました。

東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会

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3月12日に公開されたのは東京オリンピックで実施される33の競技を表すピクトグラムです。

ピクトグラムは1964年開催の東京オリンピックで初めて導入されて以来、共通言語として大会ごとに作られてきました。

グラフィックデザイナーの廣村正彰氏は、

偉大なレガシーを基に2020年は現代的な新しいものへ作り替えていこうと。

郵便局では3月12日から公式キャラクターなどが描かれた記念切手を発売。

切手は1枚につき10円が寄付され、オリンピックの準備や運営に充てられます。

20シート買った。2020年の記念にいいかなと。

大会まであと500日。

各施設の状況を空から見てみました。

新国立競技場

丸田佳奈記者、

新国立競技場です。中が見えて観客用のシートが設置されています。色とりどりのシートが見えます。

整備費1,490億円の新国立競技場。

天井には陽の光を多く取り入れられるようガラスも採用されています。

現在、およそ70%の進捗状況で11月末の完成予定です。

カヌー・スラロームセンター

長さ200メートルのカヌーのコース。

完成に近付いています。

選手村

選手村です。14~18階建ての建物が21棟建つ予定です。今まさに建設中です。

選手村は大会終了後、一般の住居や商業施設になるため整備費用は民間企業が負担。

東京都は道路などの周辺整備を担当しています。

大会経費

コンパクトオリンピックを掲げ招致に成功した東京大会。

大会組織委員会がまとめた最新の大会経費では国と東京都と組織委員会で合わせて1兆3,500億円を負担するとしています。

ただ、この数字にある指摘が入りました。

指摘したのは国の支出などのチェックをする会計検査院です。

検査院によるとオリンピックの関連経費も含めると国の支出は8,000億円、東京都の関連経費8,100億円も含めると総額は3兆円に上るというのです。

関連経費

この関連経費とは一体?

例えば開催都市の景観を良くするため電柱を無くす費用150億円など大会がなくてもいずれ行うものが関連経費に当たります。

ただ、マラソンコースの道路に暑さ対策として施す特殊塗装の費用や卓球が行われる東京体育館の改修費用57億円も関連経費になっていてその定義は曖昧です。

会計検査院が「関連経費の実態が不透明」だとして国に費用負担の全体像を示すように求めたところ、およそ2,000億円が直接経費だと認めました。

なぜこのような事態になっているのでしょうか?

五輪担当の吉田真樹子記者、

オリンピックは開催都市の財政を圧迫するとして近年立候補する都市が減っています。そこでIOC(国際オリンピック委員会)はお金のかからないオリンピックにするよう日本に常にプレッシャーを与えています。日本はこれに従い大会経費は最初に決めた1兆3,500億円に抑えることにこだわっています。そのため暑さ対策や東京体育館の改修費用などは間接経費として大会経費には含めず負担を軽く見せようとしているのです。

また、セキュリティー費用やドーピング対策なども今後増える見通しで、大会経費はさらに膨らむ可能性があります。

オリンピックの担当大臣に聞きました。

桜田五輪担当大臣、

開催経費は都と組織委員会が実施主体の責任において明らかにすべきもの。

引き続き政府全体の取り組みに丁寧な説明に務めたい。

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