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[WBS] 反日あおる映画「軍艦島」!徴用工問題巡る日韓の溝は?

2017年7月20日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

日本と韓国に新たな火種を生みそうな映画「軍艦島」が来週から韓国で公開されます。

日本の植民地支配を扱うこの映画の狙いは何なのでしょうか?

映画「軍艦島」

和田高さん、

来週から韓国で公開される映画「軍艦島」の試写会の会場です。戦時中の日本を舞台に炭鉱で働いていた朝鮮労働者の思いを描いた作品ということですが、単なる娯楽作品ということではなく政治的な意図も伺えます。

物語は1945年、日本の植民地支配下にあった朝鮮の人たちが通称「軍艦島」として知られる長崎県の端島で徴用工として厳しい労働を強いられる内容です。

徴用工はある程度の報酬もあり当時の朝鮮では合法的に集められていました。

映画では徴用工に対する不法行為を隠すために島の徴用工ら全員を殺害しようとし彼らがそこからの脱出を試みます。大部分がフィクションの反日映画です。

歴史に誤解が生じるようなカタチで制作された映画「軍艦島」。映画鑑賞後の反応は?

全ての朝鮮人を殺すべきだという場面に怒りを感じた。

反日に偏っているとは思わない。日本がしたことを国民として知るべき。

旭日旗を引き裂くシーンは一番良かった。

保坂祐二教授

なぜ韓国ではこのような反日映画が作られるのか?

韓国側に立つ日韓関係の専門家、世宗大学の保坂祐二教授は、

日本と韓国の大きな見解の違いは植民地時代を不法と見るか合法と見るか。日本が主張を強調すると韓国側の主張も強くなる。

徴用工

軍艦島はユネスコの世界文化遺産に登録されました。

韓国側の反発もあり日本政府は今年12月までに朝鮮人徴用工も働いていた事実も紹介することになりましたが歴史のとらえ方は韓国側とかなり違いがあります。

映画「軍艦島」の製作者は映画によって世論を盛り上げ軍艦島を負の象徴に変えたい狙いです。

7月21日には李洛淵首相も試写会に行く予定で政府をあげて映画を後押しします。

一方、日本政府は徴用工の賠償問題について1965年の日韓請求権協定で解決済みとしています。

しかし韓国の最高裁判所は2012年に「個人の賠償請求権は消滅していない」と判断しました。

これを受けて元徴用工やその遺族ら約1,000人が未払賃金を求める裁判を起こしていて今後も原告は増える見込みです。

そして映画「軍艦島」と並び韓国世論に影響を与えそうなのが徴用工の像です。

ソウルの日本大使館前の少女像の横にも8月15日にも設置する動きがあります。

和田高さん、

徴用工像が設置されれば少女像と同様の問題になることは明らかで、映画をきっかけにした世論と今後のムン・ジェイン政権の対応が注目されます。

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