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[WBS] 【ロングセラー研究所】たらみのフルーツゼリー

2017年1月25日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

株式会社たらみ

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1988年、本州と四国を結ぶ瀬戸大橋が開通したこの年、小さなロングセラー商品が誕生します。

それが果物がたっぷり入った「たらみ」のフルーツゼリー。

「たらみ」のフルーツゼリー

実は全国のスーパーやコンビニなど約8万店舗に置かれるシェア5割弱の知られざるトップシェア商品です。

都内のスーパーマーケット「アーパーアキダイ関町本店」でも果物売り場の一角に「たらみ」のフルーツゼリーが置かれています。

お客様は、

ちょこちょこ買っている。手軽にね。美味しいですよ、桃が好き。

ゼリーを食べているというよりも果物を食べている感じ。

年間販売数2億個。老若男女に好まれる「たらみ」のフルーツゼリー。そのロングセラーの秘密とは?

「たらみ」小長井工場

長崎県諌早市。自然豊かなこの場所に株式会社たらみの小長井工場があります。

ここで1日100万個が作られ、全国へと出荷されます。

次々と運ばれるカップに熟練のスタッフたちが手の感覚だけを頼りに決められたグラム数の果物を素早く入れます。その後、ゼリー液を充填します。

実はゼリーはその味の果汁だけが使われているわけではありません。

それぞれに隠し味として、「みかんゼリー」には「リンゴ果汁」。「白桃ゼリー」には「レモン果汁」が入っています。

マーケティン部長の前田剛さんによると、

ミカンを引き立てるのがミカンの味かというと、そうではなくリンゴ果汁をアクセントに使いトータルで美味しさを作り出す。

果物の特徴を生かした商品作り。それは株式会社たらみだからこそ出来たといいます。

誕生のきっかけ

実は株式会社たらみは1969年長崎県多良見町で青果卸として創業。

だが当時の創業者は規格外の大きさや傷があるミカンを出荷できないことに歯痒さを感じていました。

おいしさは変わらないのにもったいない。何か方法はないのか…。

出荷できない果物を使ってジャムやジュースなど加工食品の商品化を模索する中、出会ったのがゼリーでした。

常温でいつでもどこでも安心・安全・安定して食べられる。

当時、小さな菓子店などでしか作られていなかったフルーツ入りのゼリー。その大量量産に初めて挑み、「たらみ」のフルーツゼリーがついに誕生しました。

進化するフルーツゼリー

ギフト用としても人気となり売上は順調に伸びましたが、2000年頃に他社の参入などで競争が激化。安売り路線に向かった結果、売上は落ちました。

そこで株式会社たらみはある転換を図りました。

ゼロカロリーのゼリーの開発やこれまでの果汁の約2倍の濃さという今までにない「高付加価値」のゼリーを開発しました。

さらに人気商品「くだもの屋さん」などの賞味期限を180日から300日に伸ばすことに成功。備蓄用という新たな需要を開拓し近隣自治体に寄付する活動も行っています。

ロングセラー商品の地位を築いた極意とは、

ゼリーとして食べた方がフルーツがより美味しくなる。コンセプトは変えずにその時代のお客様のニーズを捉え進化させる。

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