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[WBS]ロシアへの制裁が影響!ニッケル急騰 生活への影響は[株式会社高橋総本店]

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調理器具などに使われるステンレス、またEV(電気自動車)などに欠かせないリチウムイオン電池、そして50円硬貨。これら全てに使われているのがレアメタルの一種であるニッケルです。

実はこのニッケル。ロシアへの経済制裁の影響で価格が一気に高騰しています。ロンドンの取引所は急な価格変動を受けて取引停止となっています。

ニッケルの価格高騰は私たちの生活にはどのような影響を及ぼすのでしょうか。

ロシア供給不安で…ニッケル急騰!

ザル・おたまも値上げに?

東京・合羽橋にある調理器具の専門店「高橋総本店」。

来月からある商品が値上げになるといいます。

高橋総本店 調理器具部 國府田麻理菜店長。

このあたりのバット(調理用の容器)。

ボウル・ザル。

飲食店で使われるレードルというおたまも。

ステンレス製品です。実はこのステンレスに含まれているのが…

こちらのボールは18%のクロムと8%のニッケルで作られています。

ニッケルを含んでいることでより腐食に強いステンレスになっている。

コロナ禍の供給不足でニッケルや鉄などの原料価格が上がったことで仕入れ値が高騰。さらにロシア情勢を受け、今後も値上がりしていく可能性があるといいます。

海外情勢が悪化すると半年後や1年後に商品の価格が上昇する可能性がある。

すでに過去最高。見たことないくらい上がっている。

昨年に対して販売価格が2倍近くになる商品も出てくるかと。

加工用のステンレスを製造する工場「大同特殊鋼 渋川工場」を訪ねると…

大同特殊鋼 渋川工場の広瀬尚史工場長。

大隊10トンくらいの塊。1,200度近い温度まで上がっている。

世界有数の特殊な設備でステンレスなどの合金を製造しています。その原料の一つ「ニッケル」がありました。

ニッケルが99%以上の純ニッケルの原料

この会社では先月、ニッケルを含むステンレスの10%値上げすると発表しました。

大同特殊鋼の清水哲也取締役。

ニッケルは2年前と比べ2倍の価格。2月時点で1トンあたり約2万4,000ドル。

ただロシアがウクライナに侵攻したことでニッケルの価格が急騰し、2万4,000ドルの倍くらいになった。

世界第3位の生産量を誇るロシアからの供給不安でニッケル価格は急上昇。

その影響で8日からロンドン取引所が取引停止になったため、この会社ではニッケル製品の注文を受けても見積もりが出せない状況になっています。

これは異常な事態。

見積もりが出せないということは当社で全く記憶がない。

原料・市況の価格に応じ、値上げなど適正価格をお願いしないといけない。

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