百貨店ではいよいよあの商戦が本格化します。
大丸松坂屋百貨店がSNSのインスタグラムに開設いたページです。
カラフルでおいしそうな写真映えする食品が並んでいますが、こちらは実はお中元向け商品を紹介するページです。
お中元やお歳暮の市場が伸び悩む中、百貨店各社が若世代の獲得を狙ってこうした新たな戦略を打ち出しています。
株式会社高島屋
[blogcard url="http://www.takashimaya.co.jp/"]
日本橋髙島屋では5月31日にお中元のギフトセンターがオープン。
ビールなど定番の商品が並ぶ一方、ある変化が…
髙島屋ではブロガーの方を集めたお中元の試食会と説明会が行われています。女性の方が多いと華やかな雰囲気ですね。
集まったのは30代を中心としたブロガー。
次々と紹介されるお中元商品を花などで飾り付けながらカメラに収めていきました。
ブログの読者もテンションが上がるような写真が撮れればうれしい。
このイベントでアピールするのは「インスタ映え」。
狙いは20~30代の若い層の取り込みです。
髙島屋の中谷八重子さんは、
若い世代のお客様にこれからお中元やカジュアルギフトを贈ってもらいたい。インスタ映えする商品を用意して驚きを感じてもらえれば。
まるでクレヨンみたいなソーセージ~Party~
クレヨンのようなものは6色のソーセージ。
ほうれん草や紫芋など天然の色素で色付けし、ソーセージをクレヨンに見立てています。
手作りシュークリームセット
見た目だけでなくこんな商品も。
もらった人がシューの皮にクリームを絞り、自由にブルーベリーなどをトッピングするDIYシュークリームです。
ちゃんと皮もサクサク感があって果物の食感がいいですね。さっぱりしていておいしい。
髙島屋での店頭売り上げは60代以上が中心で年々落ち込む一方、ネットでの売り上げは右肩上がり。
今後もネットでの売り上げを増やしたい考えです。
株式会社大丸松坂屋百貨店
[blogcard url="http://www.daimaru-matsuzakaya.com/"]
インスタグラムにお中元用ページを初めて開設したのは大丸松坂屋百貨店。
現在は20種類ほどを紹介していて今後も増やす予定です。
松坂屋上野店では6月1日から店頭販売を開始。
現場では慌ただしく準備が進んでいました。
すいかパンセット
大丸松坂屋百貨店の田中直毅さん、
今年のイチ押しの商品です。
スイカのパンです。
さらにインスタ映えする仕掛けが…
ちゃんとスイカ色、種も入っています。
生地にスイカの果汁を練り込み種はチョコチップで表現。
試食させてもらうと、
ふわ~っとスイカの香りが抜けてきます。
前回も1,000セットが売れたこの商品。
新たに黄色のスイカパンとセットにしてさらなる売り上げを狙います。
ジャズ羊羹
今回初めて扱うのがピアノの鍵盤をデザインしたジャズ羊羹。
こうしたSNSで話題にしやすい商品を増やしたことですでにネットでの受注は好調だといいます。
「贈り物需要で「SNS映え」は重要?」
特に今期、店頭ではまだ始まっていないが、今の時点で間違っていないと思っている
株式会社そごう・西武
[blogcard url="http://www.sogo-seibu.co.jp/"]
一方、そごう・西武は若者を狙ってある食材で勝負。
お中元ではタブーと呼ばれる辛い唐辛子です。
ソーダ!?
唐辛子のソーダにチーズケーキまで。
さわやかでそんなに辛くないけど…後からだんだんくる感じ。
そごう・西武の稲澤怜央さんは、
お中元の一番の課題は中元・歳暮という用途に縛られてしまっているところ。カジュアルギフトというものは非常に需要も高く近年伸長してきている。その垣根をなくすことがいちばん重要なこと。
贈り物として若い世代に受け入れられるようにサプライズ性と限定感をアピールします。
唐辛子は数少ない国産の「神出雲唐辛子」を仕入れ、人気店と17種類の商品を開発しました。
例えば日本三大七味の一つ、長野・善光寺の「八幡屋磯五郎」。
定番商品に加え「肉に合う。七味」「らーめんに合う。七味」などお中元でしか買えない限定商品です。
ギフトを「バレンタイン化」したい。ギフトもこの時期にしかないものをしっかりと開発していくことでもっとにぎやかな催事みたいにしていければ、まだまだ未来のあるマーケットなのではないかと。