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[WBS]アメリカ ペロス下院議長 台湾訪問か!米中間で高まる緊張…

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台湾・台北市の中心部にあるホテルに報道陣が多く集まっています。ここに今夜にも到着し、宿泊すると見られているのがアメリカ議会下院の議長で大統領、副大統領に次いでアメリカの事実上のNo.3であるペロシ氏です。25年ぶりとなる現職の下院議長の台湾訪問の可能性に中国政府は猛反発しています。アメリカと中国の間で緊張が高まる中、株式市場にも動揺が広がっています。

アメリカ ペロシ氏 台湾訪問か!中国「敵葬り去る」高まる緊張

マレーシアを訪問していたアメリカ議会のペロシ下院議長。日本時間の8月2日夕方にペロシ氏を乗せた車が出発、世界が注目する中、飛行機で台湾に向かったものと見られます。

その台湾、ペロシ氏が宿泊すると見られる台北市内のホテルの前には多くの報道陣が集まっています。

市民からは…

市民

中国からの威嚇は常にあるがペロシ議長の訪問を望んでいる。

市民

台湾訪問の意味が分からない。わざと政治的に挑発しているのでは。

一方、25年ぶりとなる現職の下院議長による台湾訪問に中国は改めて激しく反発。

中国外務省
華春瑩報道局長

ペロシ氏の台湾訪問は愚かで危険で不必要な行動だ。
対応を誤れば台湾や世界の安全・繁栄・秩序に災難をもたらす。

8月1日に中国軍が公開した映像。「来る敵は全て葬り去る」というコメントが付けられています。

ペロシ氏の台湾訪問を前に中国は台湾海峡の中間線近くに軍用機や艦船を派遣。軍事的圧力を強めています。

台湾の行政機関「総統府」のホームページが見られない状態に。サイバー攻撃を受けた可能性があるとメディアは伝えています。

一方、アメリカ側も原子力空母「ロナルド・レーガン」などを台湾周辺の海域に配置したとされ、中国の圧力に対抗する姿勢です。

アメリカ
ブリンケン国務長官

もしペロシ議長が台湾訪問を決めて、中国が危機を作り出したり、緊張を高めたりすれば責任は完全に中国にある。

2つの大国による緊張の高まりに株式市場にも動揺が。8月2日に台湾・香港・中国の株式相場は軒並み下落。東京株式市場でも日経平均株価の終値は前の日に比べ398円下がりました。

アメリカ ペロシ氏 台湾訪問か!中国 共産党大会控え強硬姿勢

世界の注目を集める台湾情勢。その背景には中国による台湾への武力行使の可能性が一層高まっている現状があります。

秋に控える共産党大会で異例の3期目を目指す習近平国家主席。新型コロナの影響で経済が振るわない中、求心力を維持するため台湾への強気の態度を堅持することが欠かせないのです。

こうした中、台湾は中国からの攻撃を想定した大規模な軍事演習を先月実施。蔡英文総統が視察しました。

台湾
蔡英文総統

素晴らしい演習を通して国を守る能力と決意を示してくれた。

さらに台北市内では中国からのミサイル攻撃を想定した一般市民参加の避難訓練を実施。地下通路をシェルターにして応急措置などを学びました。

台北市民

いつ戦争が起きるか分からない。将来の安全のためシェルターは必要。

中国外相 アメリカを非難!中国軍は訓練を連日公開

ペロシ氏は台湾を訪問すると報じられていますが猛反発している中国はどのような対応をするのでしょうか。

北京支局
佐藤真人記者

中国政府は早くも台湾に対して事実上の制裁を加えています。お菓子やジュースを作る台湾企業に対して手続きの不備などを理由に取引を突然停止しました。

中国としてはこれまでも繰り返し対抗措置を取ると警告してきました。こうした中、王毅外相は8月2日に「アメリカこそ平和の最大の破壊者だ」と非難しました。

一方で軍事的な圧力も強めています。連日、軍事訓練の様子を公開してきた中国軍は8月2日も民兵の訓練や爆撃機の映像を公開しました。

8月2日午後に台湾の対岸の福建省で撮影された映像では街中を走行する軍事車両や海水浴客のすぐ隣に並ぶ戦車が確認できました。

また台湾近くの海域では軍事訓練を理由に6日までの航行が制限されたほか、空域にも制限で出ているとの指摘もあります。

このためペロシ氏が台湾滞在中に合わせてミサイル発射などより大規模な威嚇に出る可能性も高まっています。

ここからはワシントン支局の中村寛人記者に聞きます。アメリカ政府は今回のペロシ氏の台湾訪問の可能性についてどういった成果を期待しているのでしょうか。

ワシントン支局
中村寛人記者

ホワイトハウスはペロシ氏の台湾訪問について立法府のトップの立場として行くのであって政権の意向でhなあいとの姿勢を強調しています。
これ以上、台湾問題をめぐる火種を大きくしないでほしいというのが本音です。

アメリカ政府は中国と不測の事態を招かないための危機管理を重要視してきましたがペロシ氏の台湾訪問はすでに緊張を高めていて具体的な成果として何を持ち帰れるのか見えてこないのが現状です。

これまで人権擁護派の議長として議会で中国政府を批判してきたペロシ氏ですが、今年11月の中間選挙で優勢とされる野党の共和党が勝利し、議会下院の主導権を取り戻すことになれば82歳のペロシ氏は下院議長としての任期を終えることになります。

こうした背景から25年ぶりとなる下院議長としての台湾訪問を自ら実現したというレガシーづくり色あいが強くなっています。

アメリカメディアからは4月に訪問していたらこれほど騒ぎになっただろうかという訪問の時期の悪さを指摘する声も挙がる中、バイデン政権としては固唾を飲んで見守るしかない状況です。

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